このブログは映像配信 Advent Calendarの17日目の記事です。
17日の今回はCastBackgroundについて。CastBackgroundとはわたしがSBC.オープンマイクやその他イベント支援の際にいつも使っている画像の表示支援ツールです。
コントローラ部分にあらかじめ読み込んでおいた画像や動画などを、必要に応じてダブルクリックで表示することができるというツールで、StreamYardの「ブラウザタブを共有」機能で表示中のタブを共有することで、画像や動画などをスムーズに表示することが可能になります。
Google MeetやoViceなど「ブラウザタブを共有」ができるミーティングアプリであればどこでも使用可能なので、表示したいものがたくさんある場合はどこでも結構便利です*1。
CastBackgroundのなにがいいのか
CastBackgroundは、StreamYardやGoogle Meetなどでビデオ出演中、とくに画像や動画、サイト等、様々なものを逐一画面共有で見せたいとくに便利です。
たとえば今までの場合、Webサイトを表示したい場合はブラウザ、画像を表示したいときはフォトビューア、動画を表示したいときは… などと、逐一アプリを使い分ける必要がありました。
それがイヤな場合、ブラウザのタブに何でも放り込んで使う という方法もあるにはあります。
しかし画像が中途半端に小さく表示されたり、ブラウザのアドレスバーに画像を放り込んだあといちいちEnterキーを押さなければいけなかったりと、配信の真っ最中にやるにはちょっと煩雑な処理が少なくありません。配信の真っ最中だと操作ミスによるトラブルも心配です。
そのために作られたのがこのCastBackground。
とりあえずあらかじめコントローラに全部読み込んでおけば、ファイルをダブルクリックするだけで表示できるので、かなり操作が楽になります。
個人的にはSBC.オープンマイクや外部イベントのスタッフなど、いろんなイベントの配信を行なってきましたが、これだけのイベントを一人で回せたのも、CastBackgroundのおかげだと思っています。
ブラウザタブのみを共有することのメリット
また、ブラウザのタブのみを共有する場合、共有したタブ以外で発生した音については、配信に共有されません。
そのため例えば配信中、もらった動画の確認などで音が鳴った場合もその音が配信に流れることはありません。
イヤホンをしていない場合はマイクが音を拾ってしまうため、さすがに音が配信に流れてしまいますが、配信者がイヤホンをしていればかなり安全に配信ができるようになる という利点があります。
配信以外でも使えるCastBackground
また、CastBackgroundは、イベントの配信機能などを持っているわけではないため、配信以外でも、なんらかの画面共有を行なう際には気軽に使うことができます。
Zoomなど独自アプリ上で機能を使うためには、ウィンドウのみを共有で使うと便利です。現時点のバージョンではブラウザタブが表示されてしまいますが、ブラウザタブを表示しなくても使える、Progressive Web Appsの対応も現在進めています。
Github Pagesでも使えるCastBackground
そして、現時点でCastBackgroundは、HTML Living StandardのAPIしか使っておらず、外部のサービスやローカル環境に依存した処理を一切行なっていません。
このため、Github Pages上でもフル機能を使うことができます。
なので、イベントの配信のみならず、Zoomイベントの出席、オンライン勉強会の登壇など、どうぞ気軽に使ってもらえるとよいなと思っています。
*1:ブラウザタブのみの共有ができないZoomなどのアプリでもタブが見えてしまいますが、それなりに使うことができます