
今回も毎日やっているちえラジChatより、今週一週間の配信内容を中心にお届けします。
なお前回のとおり、AIの原稿はこちら。気になる方はご覧ください
今週は、テクノロジーを扱える人とそうでない人の間にある隔たりから、AIを使った地域活動の探索、企業で働く人の地域参画、ゲームをめぐる親子の対話まで、さまざまな「分断」について考えました。
一見すると別々のテーマですが、振り返ってみると、どの話にも「自分のよく知る世界だけを基準にしない」という共通点があります。自分とは異なる知識や立場、身体感覚を持つ人の存在を想像し、その間にどのような補助線を引けるのか。そんなことを考えた一週間でした。
月曜日:テクノロジーを使いこなす「8%」の外側を見る
自分にとって当たり前の操作も、多くの人にとっては決して当たり前ではありません。
10年ほど前の調査ですが、メールの操作など基本的なITスキルをクリアできる人は全世界で約5%、日本でも約8%しかいないという話題を取り上げました。私自身、プログラミングや配信設定などを行う中で、この「8%」という数字を常に意識しています。
コロナ禍を経て、Zoomなどを使える人は増えました。しかし、決まった操作ができることと、状況に応じて設定を変えたり、知らない道具を試したりできることは別です。プログラミングや配信ができる人、OBSのトラブルを自分で解決できる人などは、今でもかなり限られているのだろうと思います。コロナ禍を経て少しは底上げされたかもしれませんが、それでも10%を超えていないのではないかと私は感じています。
自分自身は、おそらくこの8%に含まれる側です。プログラムを作り、知らないシステムもある程度試し、場合によっては人に教えることもできます。そのため、つい同じような知識を持つ人に向けた言葉を使ってしまいます。しかし、「カラム」や「レーティング」といった、自分には単なる英単語に見える言葉さえ、相手には専門用語として聞こえることがあります。
テクノロジーに詳しい人たちは、IT企業やオンライン上のコミュニティなど、特定の場所に集まりがちです。そのため、残りの92%と接する機会が少なくなり、互いの感覚が見えにくくなります。自分も活動するときには、自分の周囲にいる人だけを社会全体だと思わず、8%の外側にいる人々を常に意識していきたいです。
- ダイジェスト: ユーザーのコンピュータースキル分布に関する調査(最高スキル:レベル3に達する人は世界で約5%、日本でも約8%)を紹介し、10年経った現在でもその割合は大きく変わっていないと考察しました。
- 行ったこと: 地域のコミュニティに関わる際、自身が「レベル3(8%)」側であることを自覚し、周囲の「92%」の人々に配慮して「カラム」や「レーティング」といった専門用語・英単語を避けるオープンなコミュニケーションを意識的に実践しています。
- 感じたこと: 8%のスキルを持つ層(YouTuberやIT従事者など)の活動分野が偏っていることで他層との「分断」が起きていると感じており、この違いを自覚して関わることが重要であると考えています。
火曜日:拡張機能は探すより自分で作ったほうが早い
生成AIによって、小さな道具を自分の手元に合わせて作るハードルが下がりました。
ブラウザやObsidian、Visual Studio Codeなどには、機能を追加するための拡張機能があります。自分も以前はストアを探し回り、目的に合いそうなものをいろいろ試していました。しかし最近は、ちょうどよいものを探すより、ChatGPTなどの力を借りて自分で作ったほうが早いと感じる場面が増えています。
背景には、生成AIによって開発の負担が下がったことだけでなく、既存の拡張機能を導入するリスクもあります。拡張機能にこっそりとマルウェアなどの有害なプログラムが仕込まれる事件が増えていることへの危機感があります。善意の開発者が取り込んだコードに悪意が混入しているケースもあり、セキュリティリスクを避けるためにも自衛が必要だと私は考えています。
自分が作った拡張機能は、ほかの環境でも使えるようにストアで公開することがあります。売り物として完成度を高めるというより、自分と似た不便を抱える人がいれば自由に使ってもらいたいという感覚です。ソースコードを公開し、それぞれが必要に応じて改造できる形も、これからさらに増えていくのかもしれません。
一方で、すべてが無料で当然となれば、作り手にお金が回らなくなります。自分も公開ページに寄付先を設けることを考えています。無料で利用や改変ができ、役に立ったと思った人が寄付する。買い切りのソフトウェアが減り、高額なサブスクリプションが増えた今だからこそ、その中間にある支え方も育ってほしいと思います。
- ダイジェスト: ObsidianやVS Code等のツールにおける拡張機能の活用について触れ、探し回る手間をかけるよりAI(ChatGPT)を使って自作する方が効率的になった現状について語りました。
- 行ったこと: 自分で作成した拡張機能を他者の利便性や自身の複数環境での利用のために各ストアへ無料公開し、公開ページに寄付フォームやリンクの設置を検討しています。
- 感じたこと: 善意のコードを介して拡張機能にマルウェアが混入する事件などセキュリティリスクを危惧しており、有料単品販売の文化が減る中で「感謝の印として寄付する文化」の普及を望んでいます。
水曜日:AI検索を地域と出会う入口にする
自分では検索できないものと出会えることが、AI検索の大きな価値だと感じています。
ポッドキャストのゲスト候補を探す際、私はChatGPTやPerplexity、Gemini Notebookなどを駆使して地域の団体を検索しています。例えば「横浜市内で〇〇の活動をしている団体」といったようにエリアを絞り込むことで、精度の高い情報を得ることができ、とても重宝しています。
候補となる団体が見つかったら出演を打診し、承諾を得られた後に詳しく調べます。ChatGPT、Perplexity、Geminiのディープリサーチなど、複数の方向から情報を集め、聞いておきたいことを整理してトークノートの参考にしています。実際に話を聞くと、事前調査の内容は6~7割ほど当たっている感覚があります。
もちろん、AIが示した内容を事実として決めつけることはできません。情報が間違っている場合もあれば、正しくてもゲストが話したくないことや、その業界では当たり前すぎて話題にならないこともあります。そのため、自分から調査結果を前提として話を進めるのではなく、話題が出てきたときの備えとして持っておくようにしています。それだけでも、何も知らずに対話へ臨むより気持ちに余裕が生まれます。
また、AIは「コミュニティカフェ」を「学生の居場所」などと適度に言い換えて検索してくれるため、自分一人で調べるよりも圧倒的に高い解像度で地域を知ることができます。この柔軟な検索能力には、本当に助けられているなと実感しました。
日常生活の中で、切迫した理由もなく地域のことを深く調べる機会はなかなかありません。だからこそ、AIをきっかけにして気軽に関心のあるイベントや地域の課題について触れることは、私たちが地域社会とつながるための素晴らしい第一歩になるのではないかと私は考えています。
- ダイジェスト: 「まちのえんがわキャスト」等のゲスト探しや事前調査において、ChatGPTやPerplexity、Gemini NotebookのディープリサーチなどのAIを最大限に活用している事例を紹介しました。
- 行ったこと: ChatGPTでエリアを絞って活動団体を挙げさせ、オファー送信後は複数のAI検索を駆使して「最低限質問すべきことのリスト(トークノート)」を事前に作成しました。
- 感じたこと: AIによる検索結果は6〜7割程度当たっており、事前に相手を知ることで取材時の「気が楽になる」と実感しています。また、地域の情報収集は労力がかかるため、AIを活用して地域を知るきっかけを作るべきだと考えています。
木曜日:企業で働きながら地域へ関われる仕組みを
地域への参加を、個人が余暇を削って続けるものだけにはしたくありません。
先日、知人と「フルタイムで働いていると地域活動に関わる余裕がない」という話になり、私自身もその通りだと深く共感しました。仕事や家事、育児に追われる中で、さらに地域のボランティアなどに時間を割くことは、現実的にかなり厳しい状況にあります。
中にはリモートワークなどを活用して無理に時間を捻出しようとする方もいますが、それでは家庭や趣味の時間が犠牲になってしまいます。地域活動を「趣味の延長」としてこなしてしまうと、純粋な遊びや休息の時間が失われ、他者に対して不寛容になってしまうのではないかと私は危惧しています。
リモートワークが広がった時期には、通勤に使っていた時間を地域活動へ回せる可能性がありました。しかし、出社回帰が進めば、その余地も失われます。企業側にも余裕がない事情はあると思いますが、個人の時間だけに負担を押しつけるのではなく、仕事の一部として地域へ関わる仕組みを考えられないかと思います。
CSRというと、企業が特定地域で一斉に活動する形が多く、従業員一人ひとりが暮らす地域への参加にはつながりにくい面があります。例えば勤務時間の一部を、各自の地域でのボランティアに使えるようにする仕組みがあってもよいでしょう。企業で働く世代、学生、子育て世代、高齢者が日常的に交われば、互いの暮らしへの理解も深まります。少し理想的かもしれませんが、その接点を企業も支えられる社会になってほしいです。
- ダイジェスト: SNS上での知人とのやり取りを契機に、週5フルタイム勤務の社会人が家事や育児で手一杯になり、地域の活動に参画する時間的余裕が失われている現状を考察しました。
- 行ったこと: リモートワークの通勤・移動時間を地域活動に充てる可能性がリモートワーク廃止の波で消えつつあることや、企業の社会的責任(CSR)を従業員の地元ボランティア支援へ転換することの可能性を検討しました。
- 感じたこと: 地域活動に熱中するあまり趣味を犠牲にすると、心に「遊び」の余裕がなくなり、他世代へ寛容になれなくなると懸念しています。また、多世代が日常的に関わることが少子化や子育ての問題への理解を深める鍵だと考えています。
金曜日:ゲームの「悪」に大人はどう補助線を引くか
ゲームに登場する善悪を、現実の見方へどうつなぐかを考えました。
「科学系ポッドキャストの日」のテーマである「悪」に合わせて、自分が遊んできたゲームを振り返りました。最近の作品では単純な悪役が減っていると思っていましたが、見直してみると、攻撃して倒してもよい存在として明確な悪が描かれている作品は少なくありません。悪役がいるからこそ、ヒーローの振る舞いや、悪と対峙する意味を描けることもあります。
一方で、子どもがゲームを通して「悪は倒してよい存在だ」と受け取る可能性は気になります。ゲームの中では善悪が明確でも、現実では立場や背景によって見え方が変わり、簡単に二分できないことがほとんどです。ゲームから得た感覚をそのまま現実に持ち込まないためには、その違いを説明する補助線が必要です。
自分は、子育ては親だけでなく、地域にいるさまざまな人が関わるものだと考えています。ただ、遊んだゲームについて日常的に語り合い、物語の善悪を一緒に考える役割は、やはり親や身近な大人にしか担いにくい部分があります。そのため、親になるのであれば、ゲームを実際に遊ぶか、少なくともゲームについて話を聞ける関係を持つことが重要になると思います。
すべての親に複雑なゲームを遊ぶよう求めるのは現実的ではありません。だからこそ、友人や配偶者、地域の知人など、ゲームについて気軽に尋ねられる人とつながっておくことが大切です。遊んだ後に「なぜこの相手は悪だったのか」「現実でも同じように考えてよいのか」と話すだけでも、子どもの見方は広がります。ゲームを遠ざけるのではなく、対話の材料として扱える大人が子どものそばにいてほしいです。
- ダイジェスト: 「科学系ポッドキャストの日」の共通テーマ「悪」に絡め、ゲームにおける絶対的な悪の描かれ方と、現実世界の複雑な善悪、そしてそれに対する大人の役割について話しました。
- 行ったこと: Switchのプレイ体験や過去の紹介作品(ワイルドアームズなど)を振り返り、地域の子育て支援現場における「大人のゲーム未経験率の高さ」を再認識しました。
- 感じたこと: 子どもがゲームで得る「悪=倒して良いもの」という単一のインプットに対し、現実の補助線を引くことは親や身近な大人の重要な役割だと考えています。自身がプレイできない場合でも、ゲームに詳しい大人と繋がりを作っておくべきだと説いています。
土曜日(ゲームの話しかしないポッドキャスト):決められた英雄ではなく、一人の冒険者として旅をする
『ファイナルファンタジーXIV』を通して、自由な冒険と異なる身体で世界を見る面白さを感じました。
『ファイナルファンタジーXIV』のフリートライアルを始め、一介の冒険者として旅をするゲームの空気を久しぶりに味わいました。最初から特別な使命を背負うのではなく、冒険者ギルドに入り、依頼を受けながら次第に大きな物語へ関わっていく。このような構成は昔のゲームには比較的多かった気がしますが、現在の大手メーカーのオフライン作品では少なくなったように感じます。
『トラヴァース』や『ジルオール』、『ファイナルファンタジーX-2』などには、壮大な運命だけではなく、一つの冒険者パーティーの旅をのぞき見るような魅力がありました。現在もインディーゲームや『No Man’s Sky』などに自由な旅はありますが、オフラインのゲームには比較的そのような自由な旅人の物語は減ってきたのかもしれません。「誰もがそれぞれの物語の主人公になれる」という設定はオンラインゲームと相性がよく、そちらへ移っていったのかもしれません。それでも自分は、オフラインでも気ままな冒険者の物語を体験したいと思っています。
今回、自分は身長80センチほどのララフェルを選びました。ほかの登場人物や店のカウンターを見上げ、周囲を見るためにカメラを大きく動かす体験はとても新鮮です。同じララフェルを見つけるだけで親近感が湧くなど、普段の自分とは異なる身体で世界を見る感覚が生まれました。
ゲームの世界ではララフェルも社会の一員であり、低い身長でも生活できるよう環境が作られています。それでも、この柵は幼児の目線ではどう見えるのか、この設備は低い位置から使えるのかと、現実の風景を考え直すきっかけになります。ゲームで異なる種族や体格をロールプレイすることは、単なる見た目の変更ではありません。自分とは違う身体を想像し、現実を見る幅を広げる体験にもなり得るのだと思いました。
- ダイジェスト: 『ファイナルファンタジー14(FF14)』のフリートライアルを通じ、「一介の冒険者の物語」の魅力と、低身長種族「ララフェル」を選んだことによる視点の変化について熱く語りました。
- 行ったこと: FF14がSwitch2でもプレイ可能になった点や、利用料が「住民税」と例えられるエピソードを紹介しつつ、自身は身長約80cmのララフェルを使用し、視点低下に伴うカメラワークの難しさを実体験しました。
- 感じたこと: かつてオフラインのフリーシナリオゲーム(トラヴァースやジルオールなど)に宿っていた自由な冒険者の空気感を懐かしみつつ、低身長のロールプレイを通じて「幼児目線」の仮想体験をすることが、現実社会への豊かな想像力を育むきっかけになると実感しました。
まとめ
今週も様々な角度から自分自身の考えを振り返ることができました。テクノロジーの恩恵を受けながらも、それを使えない人々の視点を忘れないこと。AIを活用して、普段は関わりの薄い地域社会に目を向けること。そしてゲームの体験を通じて、子どもの教育や異なる身体的特徴を持つ人の視点に気づくこと。
すべては「自分と違う誰かの視点に立つ」ということに繋がっている気がします。これからもポッドキャストの配信や日々の活動を通じて、私自身が少しずつ視野を広げ、皆さんと一緒に考えを深めていければと思っています。
| 項目 | 概要 | 影響・効果 |
|---|---|---|
| 8%の法則 | レベル3のテクノロジースキル保有者の割合 | 高スキル層と一般層の分断、コミュニケーション不全 |
| AIによる検索 | ChatGPT、Perplexity等を用いた地域調査 | 検索の言い換えによる地域情報の解像度向上 |
| 企業参画の課題 | フルタイム従事者の時間的制約 | CSRを通じた地域還元の必要性と多世代交流の促進 |
| ゲームの視点 | 低身長キャラの操作や善悪の対峙 | 現実世界への想像力、道徳的・身体的理解の深化 |
以上の分析から、テクノロジーの恩恵を享受しつつも、その背後にあるスキルの格差や、地域社会との接点を意識的に創出することが、より寛容な社会の構築に寄与すると結論付けられる。
AIまとめ考
今回もChatGPTの内容を主に、Geminiの文章を一部差し込んで記事を作成しました。ChatGPTとGemini、二つの文章を読んでいると、意外なことに段落の構造や文章の流れが近い。まったく違う二つのモデルになんとなく共通点を見るところが不思議ではあります。
それでも細かい部分の表現はかなり違い、やはり二のモデルは全然違うものなんだなあと感じます。この二つを見比べるというのはなかなか面白いものですね。





