ふと家に帰ってAbemaTVを見たら、Abemaプライムにhagexさんの事件についての話で、おおつねさん( @otsune )が出ていました。hagexさんについてはわたしは全く存じ上げないのですが、インターネットで結構活躍されている方だったのですね。
以前おおつねさんには日本Androidの会横須賀支部で登壇いただいたこともあったため、実際に会った仲。
hagexさん自身は全く存じ上げない方ではありますが、2ホップ以内の(おおつねさんの)知り合いということで急に身近なことに感じました。自分の知り合いがああいう事件の被害者になる可能性があると思うと、言葉が出ません。
――というわけで(どういうわけでか)ニュースを最後まで見ていて、Twitterでも実況していたのですが、なんというか、双方リアルな対話力が不足していたのかな というのを感じました。
リアルな対話力がない人が多いのは思う。
— 高見ちえたん (@TakamiChie) June 25, 2018
ネットのつながりが多すぎて、逆にリアルワールドで人と話す機会がなさすぎるというか。
その意味ではhagexさんも相手も、会話し慣れないんだろうな という気はする。
今の時代コミュニティカフェとかのローカルコミュニティスペースもあるのにな。 #アベプラ
ネット上だとやはり、文字だけの対話になりますので、言いやすいこと、逆に言いづらいこと、いろいろあると思います。
なので、姿の見えるリアルな人付き合い以上に。「人」というものをよく知っておく必要がある。立場や嗜好の異なる人と話をする術を把握しておく必要があるんだろうなと思います。
先にも書いたとおりhagexさんという方がどういう方かは全く知らないのですが、特にIT畑の人などと話していると、IT畑の人の中には、「人間に疎い」という人が多いようには感じます。IT分野というのは成長が早すぎ、文化も考え方も、他の分野と全く異なるものになりやすい。
そのせいもあってか、なかなかそれ以外の分野の人とのコミュニティが疎になりがちで、「その外にいる人」の気持ちがわかりづらい。
なので、結果としてある意味、「IT分野の中にいるようで外にいた」犯人の方の気持ちを逆なでしてしまった――虎の尾を全力で踏みつけるようなことになってしまったのかな と。
Hagexさんがどういう人だったかは知らないのだけど、IT畑の人の中には「人間に疎い」人いるので、言い方悪いけど地雷を踏んでしまったんだろうなあという感覚はある。 #アベプラ
— 高見ちえたん (@TakamiChie) 2018年6月25日
ネットの世界とリアルの世界
ネットというのは、「時間や空間を超えて、会った人と話ができる」「全く関連のない人が気軽に関われる」というメリットがあるとわたしは思っていますが、そのような世界に関わる準備が整っていない人には、それらがまるまるデメリットとして響いてくるという危険性もあるように感じます*1。
だからこそ、ネットの世界でうまく立ち回るには、その前に「リアルの場である程度のコミュニティと関わる」なり、なんらかの形で違う世界と関わる準備を整えておく必要がある。
リアルの場でいろいろなタイプの人と話し、コミュニティを作っているからこそ、ネットでもうまくコミュニティを構築できるというか。逆にリアルのコミュニティが全くない状態でネットに逃げ込むのは、危険な可能性がある。
ハナから特定のコミュニティとしか関わらないなど、それが上手くいってしまう例もあったのだとは思いますが、ネットをより多くの人が使うようになり、色々な人が関わるようになって、その「上手くいってしまう可能性」も、減っているのだろうなと思います。
NPO法人 まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.として、この件に対してできること。
この件については、NPO法人 まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.としても課題を感じます。
まちづくりを情報技術で促進する・IT利活用を促進する というSBCの理念からすると、いつかこのように「ネットのコミュニティでうまくやるための方法」については触れなければいけない時がやってくるのだろうな と思いました。
リアルのコミュニティから、ネットのコミュニティにまで「足を伸ばす」ために、ネットのコミュニティから、リアルのコミュニティにも「関わる術を持つ」ために
リアルのコミュニティと、ネットのコミュニティ。どちらかに「だけ」関わる というのは、今の時代どんどん難しくなっているのだろうなと思います。
ネットに、地域活動をしている人や企業、ボランティア・プロボノなどといった、今までリアルのコミュニティしか知らなかったような人がどんどん進出してくる昨今、いくらネットに軸足があったとしても、地域社会など、会社や家庭以外のリアルなコミュニティに関わらず生きるのは難しくなるでしょうし、逆もまた然りなのだろうと思います。
お互いのコミュニティとうまくやるための術は、今より多くの人が身につける必要があるのではないのかな と。
わたしたちまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.は、そのような人の為の補助をしていく必要があるのだろうな と。その練習のための場作りや、考え方の研究を行う必要があるのだろうな と、今回のニュースを見ていて感じました。
まあ、今はそこまでのことができる力はまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.にはないのですが。
*1:「時間や空間を超えて、常に会った人を追いかけてしまう」「全く関連も心の準備もない人が関わって行き違いが発生する」など