このブログは、音声配信 Advent Calendar 2022 9日目の記事です。
今回はSBCast.でやってることや、その想いについて。
SBCast.は、わたしがNPO法人 まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.の理事として放送しているポッドキャスト番組です。毎月2回、地域活動・コミュニティ活動を紹介する放送を行なっています。
テーマは基本的に、コミュニティカフェの運営や、子育て支援団体、図書館の利活用など、さまざまなテーマをもって地域で活動する方々の活動紹介。4回に一回(偶数月の前半回)はITコミュニティの方のお話も聞こうということで、ITコミュニティにもお話しを伺っています。
上記ページの下部にも記載がありますが、テーマ別に6つのプレイリストを作成していますので、そこから自分の興味あるテーマに絞ったお話しを聞くこともできるようになっています。
SBCast.の収録スケジュール
SBCast.は基本的に、2ヶ月前にオファー、1ヶ月前までに収録、1週間前までにゲストさん確認 というフローで作成を行なっています。
編集は基本的に一日20分前後、溜まってしまうと後が大変なのでなるべく毎日実施。終わった順に順次公開となっています。
編集開始はだいたい直前の回の編集終了の翌日(=放送週の火曜日)になることが多い。できればもう少し早く出せれば良いなとは思っているのですが…。
まとめトーク
たぶん他のポッドキャストにない取り組みとしては、まとめトークの作成。
全体の編集が終わって、放送のタイトルを決めた後、全体を通して「この人はなにをしているのか、どういうことをやっているのか」ということをまとめて2~3分話すまとめトークを作成しています。
そのために結局全体聞き直していたりするのですが、これの作成におおよそ1時間、全体でだいたい5時間くらいかかっています。もうちょっと時間節約できればなとは思っているのですが、内容をしっかり理解するためにもなかなか省くわけにも行かず…。
公開前に2回(ノイズカット→まとめトーク作成)、公開後に1~2回(ダイジェストの作成→全体の配信チェック)で計3~4回聞いている状態。最後の一回は編集の良さや内容の良さに浸るために聞いているようなものですが。
ダイジェスト作成
そしてもうひとつは、ダイジェストの作成。
SBCast.は大抵1回40分~1時間。
いちおう当初は30分くらいで終わらせるつもりだったのですが、ゲスト回第一回のSBCast. #4 田辺由美子さん回がいきなり1時間オーバーとなって以来、歯止めが利かなくなっています。
そんなわけでさすがに全部聞くほど興味が無い人にも活動だけは知って欲しいということで、#75よりダイジェスト版を作成し、TikTokにアップロードしています。
よせばいいのにこれも定例化してしまった結果、こちらにも作成におおよそ1時間半。トータルで1回の編集に7時間かかっている感じ。
これを毎回パイプライン的に処理をしているため、ほぼ毎日オファーか編集が入っている という感じ。もうちょっと楽にする手も、たぶんあったんだろうけどなあ・・・。
収録/編集環境
さて、収録や編集環境についても少し触れていきましょう。
収録:Zencastr
収録にはZencastrというサービスを利用。
PCかつChrome系ブラウザ専用という課題はありますが*1、参加者全員の声を独立収録することができる上、ネットワークのトラブルがあってもなんだかんだ言ってしっかり録音してくれるという、非常に優秀なサービスです。
これでもそこまで音質にこだわらなければ無料で使えてしまうというのだからすごい。
さらに、自分の本番での収録環境と編集環境が両方とも自宅のため、自分のぶんはこっそり再収録しても違和感が全く残らないというのも利点です。
例えば本番中あからさまに説明不足の内容があったり、ちょうどいいことを言っている部分に生活音などが入っちゃってよくわからなくなってしまったというときは、最終手段として再録音という手段が使える。
正直、オフラインに戻そうという気はまったくないですね。
仮にオフラインでの収録になっても、設定だけしてお互い別部屋で収録しましょうみたいなことをやりたいくらい。
マイクについては、 2021年の末あたりから、物理ミュートボタンがついているマイクに変更。
音質も結構いいし、音を拾う範囲が狭いので、隣の部屋の生活音などがあんまり入り込まないというのが強み。
マイクについては、周辺環境や、機材の問題もあるので、ただ高いものを買えばいいというわけではないのがなかなか難しいところです。
編集環境
編集ツールは、基本的にはAudacityを利用。
ほかのソフトもあるのかなとは思いましたが、他の人が作業に参入するときに容易に参加できるようにということや、いまのところ別の環境を導入するほどの必要性も感じていないため、このまま という感じです。
主に「えー」とか「あー」とかのフィラー除去、収録環境の不備などで必要以上に時間がかかった箇所のカット、BGMやオープニング・エンディングなどの追加が主。
とはいえゲストの方はフィラーがある種持ち味になっているときもあり、基本的にはあまり音声カットはしていません。
カットするのは主に自分な為、自分の対話スキルが向上すればそれだけで編集時間が縮むのではないかくらいまであったりします。
ゲストへのオファーの仕方
こちらについてはオンライン中心になって間もなくだった頃ゲストにお招きした、はなずきんさんのやり方にすごく影響されました。
はなずきんさんといえば、 IT勉強会コミュニティに昔から関わっている人の中には、IT勉強会カレンダーの運営としてご存じという方もいるかもしれません。
ただいまメインでやっているのは、子供とネットを考える会というコミュニティのようで、こちらについての話を主に伺いました。
そこでびっくりしたんですが、はなずきんさんは企業に出演のオファーを投げるとき、いきなりお問い合わせページから思いの丈をぶつけているとのこと。それで案外うまくいくという話を聞いて、自分はこれだと思いました。
以降、100人カイギなどのイベントで直接、「今度話してみませんか」とお話をすることもあるものの、他につながりがない人には、いきなりお問い合わせページから連絡を投げていたりします。
Google Keenというサービスを見て、そこで気になった人にオファーを投げるということもありますが、ほかのポッドキャストやラジオ番組などを聞いて、この人だと思った人に声をかけると言うことも。
関東圏外だと地味に兵庫県のゲストが多いのは、自分が兵庫県三田市の地域FMのポッドキャスト版を聞いているからだったりします。
どうしてはじめたの?
SBCast.は2019年7月からの放送。大まかな理由としては以下のような感じのものが理由だったと思っています。
- SIDE BEACH CITY.で自分の存在感をもうちょっと増やしたかった
- 自分自身地域活動に関わることが多くなく、もうちょっといろいろな活動を聞いてみたかったので
- ポッドキャストをやってみたかった
最後の「ポッドキャストをやってみたかった」については、今はstand.fmのちえラジChatもあるわけで、これがなくても要望が達成できる状態にはなりましたが、ほかの二つについては基本的に、今も同じ気持ちです。複数人で話せる機会というのも今のところはこちらしかないですしね。
初めてから3年経って、自分もそこまで密接に地域に関わっているわけではない(他のメンバーに比べて)。
いろんな地域活動やコミュニティ活動を行っている人たちの言葉を通じて、それぞれの分野の特徴や課題を知ることができるというのは、 3年経ってもやっぱりすごく魅力的なものだと思ってます、
これをとおして自分自身のSIDE BEACH CITY.での存在感が増したかというと、正直そうでもないのかなという気はしていますが、まあそこはそれ。
SIDE BEACH CITY.のお金でやりたいことができると思えば、それはそれでいいのかなというふうに思っています*2。
ラムザくん探し
またここ最近SBCast.をとおして考えていることとして、「わたしはラムザくん探しをしている」というのがあります。
ラムザくんとは、ファイナルファンタジータクティクスの主人公。
あのゲームは基本的には昔ばなしになっていて、彼はゲーム内の世界の歴史においてとても重要な人物。しかし、歴史の表舞台に姿を現すことはなく、ほかの歴史書には記載があまりない人物という設定だったと記憶しています。
いわば歴史のそこここにある穴を埋める人物。だけれど、その人がいなければ歴史は成立しない。それが彼、ラムザ・ベオルブなのだと思っています。
SBCast.においても、同じような人を探している。決して表舞台には出てこないんだけれども、その人がいるからこそその地域はできあがっている。そんな人を紹介したい。それがSBCast.かな と。
もちろん中には、業界ではとても有名な人をお招きしてお話を伺っている機会もあるんですが、その人だって別の業界から見れば全く表舞台に出てこない人。
そういうような人にも同時に焦点を当てて、それぞれの人から見たラムザくんを探していく。
それによって地域が、歴史が、コミュニティが、よりはっきりと見えていく。それが今、この配信でやりたいことなのかなというふうに、ここ最近は思っています。
今後に向けて
こんな感じがSBCast.の裏だったりします。
基本的にはSBCast.はほぼほぼ自分の独断ですべて決まっており、ゲストを探すのも自分、収録や編集も自分になっています。
NPOとしての事務処理や謝金などのやりとりについてのみ理事長に投げる という感じ。
とはいえ自分だけだと対話内容が偏ってしまうこと、ゲストによっては自分よりもっと適任がいるであろうというゲストもいることから、今後だれかとの交代や交互出演などもできたほうがいいだろうなあ と思っています。
SBCast.もなんだかんだ84回、収録自体は1月分ももう終わっているので86回まで収録済み。そろそろなにかよりよい配信環境をつくりたいなあ などとは思っているところです。
というわけで、SBCast.の裏の裏な話でした。