高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

オンライン懇親会に思うもの

最近オンラインの勉強会が増えるとともに、徐々にオンラインの懇親会も増えています。オンライン会議ツールで参加者複数人をつなぎ、対話をするというもの。 主にDevRel/Communityや先日のTech-on Meetupなんかでも行われていました。

オンライン懇親会に使われているツールは、大体次の二つだと思っています。

また、先日のビデオ会議ツール勉強会では、おためしでdiscord部屋というものを作ってやっていました。わたしもDiscord部屋にずっと常駐して話をしたりしていましたが、絵結構面白かったなあ と。

どれを使えばいいのだろう?

さて そんないろいろな懇親会環境があるわけですが、結構それぞれに特徴があって、そう簡単に「これでいけばいい」というツールがないな というのが個人的な感想です。

わたしとしてはZoomのブレイクアウトルームが一番好きですが、そうでない人もたくさんいそうですし。懇親会の場の意図やイベントで目指したいものによっても変わってくるのかな と。

Zoomブレイクアウトルーム

まず昔から割とよく見かけていたのは、Zoomのブレイクアウトルームをつかうというもの。

Zoomには参加者を何人かの小部屋に分割して話してもらう というブレイクアウトルームという機能があり、ホストの機能で有効にすることによって、たとえば参加者20人を5人ずつの部屋に分けるとかいう運用が可能になります。

そこでとりあえず話してもらって、あとで戻ってきてもらおう という形式。最近IT勉強会コミュニティではなりを潜めてきましたが、NPO系のオンラインミートアップや先日行われていた教育系のオンラインイベントなど、トークディスカッション系のイベントで良く使われています。

Spatial.chat

こちらは画面上のあちこちに自分を示すコマを置き、周辺の人とだけ話ができる というもの。

カメラ・マイクデバイスの切替えができずブラウザの設定依存になるなど安定していないところが多いですが、比較的いままでの懇親会に近い空気感を作ることができるというツールです。

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Spatial.chatのようす(写真に写っているのは全部自分です)

遠く離れれば離れるほど声が小さくなる という、割とリアルな懇親会に近いもの。

最近のイベントだといくつか部屋を分けて(管理者があらかじめ領域を決めて)、みんな興味のある部屋に行って話す という形式が多いです。

Discord

そしてわたしが試していたのは、Discordのボイスチャンネルに歓談部屋を設けるというもの。実際ビデオ会議ツール勉強会ではちょっと人が集まって話ができたな という感じ。

話が合わないなと思ったらボイスチャンネルを移るということもできるし面白そうではあるのですが、Discordにはアカウントの登録が必須(必須ではないという噂も聞いたのですが、どうなのでしょう?)なので、ちょっとハードルが高いのが難点。

マイクは一つしかない

オンライン懇親会の課題は、「同じ場所にマイクは一つしかない」ということ。

オフライン懇親会だと場所を離れることで複数の話題を同時進行させるということも可能ですが、オンラインだとそれができない。

どんなに離れてもみんな同じマイクを使ってしまうため、その部屋で行われている話題とまったくちがう話題を話したいなあと思っても、話せないということ。

それをどうにかするためのツールとしてSpatial.chatみたいなツールもあるのですが、ちょっとまだまだ不安定なのと、あくまで「現状β版」みたいなものなので、今後どういうプランでの提供になるのか分からない ということころが気になります。

Zoomのブレイクアウトルームは、小部屋をいくつか作ることにより、別々のマイクを作ってしまう というもの。

違う部屋の声は当然聞こえてこないので、それぞれの小部屋ではそれぞれの小部屋で自由に話しをすることができます。

基本的に孤立しがちな自分としては・・・

わたしは、IT勉強会には比較的頻繁に出席していますが、基本的にはIT系の会社で仕事をしたことはありません。

なので、テクニカルな話題が出てきてもそんなに上手く話しには入れず、孤立してしまうことが多いです。

現状Spatial.chatについてはまだ使い慣れていない人も多く、その人たちと話せることが多いのは助かっていますが、こういうイベントが一般化するとまたわたしが孤立するイベントも増えてくるんだろうなー というのが不安なところ。

いっぽうZoomなどだと、強制的に小部屋に分けられてしまうので、無難に誰でも入れる話題から入らざるを得ない。

すると、とてつもなくテクニカルな話題になったりせず、わたしにも会話のチャンスが回ってくることが多い。個人的にはZoom懇親会の利点はここかなあと思っています。

もちろん逆に、「懇親会で濃いい話しがしたい!」と思っている方にはフラストレーションの溜まるものになってしまいそうですが・・・。

懇親会でやりたいもの、懇親会で得てほしいものによってツールは変わる

そのため、懇親会でやりたいものによって、ZoomかSpatial.chat、あるいは他のツールに分かれていくのかなあ というのが個人的な感想です。

せっかくオンラインでも勉強会をやるのなら、ちゃんと交流にもつながっていったほうが楽しいですし、思い出にも、事後コミュニティの形成にも繋がりますね。だからこそ懇親会もある程度はやってほしいなあ というところ。