高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

わたしが地域活動に関わる理由

このブログはまちづくり Advent Calendar 2017 - Adventarの最終日の記事です。

今回は最終日と言うことで、わたしが地域活動に関わる理由について。

経緯

ことのおこり

わたしが地域に関わるようになったのは、2009年あたりから。横浜には地域活動の支援を行う団体 横浜コミュニティデザイン・ラボがあるので、そこが開催するイベントに参加する形から、地域活動に関わるようになりました。

このような場所に関わる理由は、横浜以南に自分がかかわれるコミュニティが欲しかったから。自分はもう少し前、学校を卒業してまもなくからIT勉強会などのコミュニティには関わっていました。当時は(というより、今もですが)そのようなITコミュニティのほとんどは東京開催で、横浜以南にはITコミュニティはほとんど存在しませんでした。

自分も当時は横須賀で仕事をしていましたので、特に平日となると東京のコミュニティには参加できず、休日でもそうそう気軽に参加できない状態でした。もっと身近にかかわれる場所が欲しい ということで、横浜でやっているイベントに関わってみることになった というのがはじまりです。

しかし、いざ参加してみると、ITに関する知識の少なさに驚く。プログラミングの話題が通用しないどころか、パソコン・スマートフォン*1の基本的な話題すら通じない。ごく稀に通じる人もいるにはいるのですが、今度は逆に濃すぎて話しに入れない*2

東京によくあるITコミュニティにいるような、仕事の他、趣味としてもプログラミングに関わっていたり、アニメなどのコンテンツの話題もできるような人はまったくいない という状況でした。

地域の課題が見えてくる

それでも地域のコミュニティに関わり続けていると、なんとなく地域にある課題が見えてきました。

ITの知識がこの場にないことにより、どんな問題があるのか、ITコミュニティとこのような地域コミュニティとの間にある溝と、その溝があることによってどんな問題が起こるのか。


ITの知識がこの場にないと、このようなイベントの情報がインターネットなどに配信されないため、自分のように地域コミュニティを監視している人にしか、イベントの情報が手に入らない。

そして、イベントの概要も伝わらないため、自分のように「とりあえず参加してみよう」という人でないと、地域のイベントに参加できない 結果IT知識のある人が地域に関わってこず、ますますITコミュニティとこのような地域コミュニティの溝が深まってしまう。

ITコミュニティと地域コミュニティの溝が深まりすぎると、自分のように「身近にITコミュニティがない」という人に行く宛がなくなってしまいますし、近くに地域コミュニティがあるとわかっていても、(共有できる話題があるかどうかわからないので)なかなか関われなくなってしまいます。

地域コミュニティって、なんだかんだ子育てや病気などに関する情報を取り扱っていることもあるので、いざというときにコミュニティに関われないのは、やっぱりまずい。

ITの知識が地域の人にないと、最終的に困るのは技術者

それからもう一つ。2014年あたりからは所長の内山さんの誘いもあり、とつかにあるコミュニティカフェふらっとステーション・とつかにも関わるようになりました。

しかし、ITの知識が浸透していないせいで、ツールがうまく導入できなかったり、できたとしても要望したとおりのフォーマットのデータが入手できないとか、不要なトラブルの対応を強いられたりとか、結局自分が必要以上の技術対応をすることも、少なくありません。

そのときにあらためて思いましたが、「地域コミュニティがIT知識を持っていないことによって、最後に困るのは技術者」なんです。

いままでITツールに頼ることなく、人力だけで諸問題を解決してきた地域コミュニティの人達には、ITツールの活用ができなくても、何ら困ることはない。それに対し、ITツールを使える側は、用意したツールを使ってもらえないため、困ってしまう。

とくに最近は、FacebookTwitterなどに情報を公開・コミュニティの存在や活動を宣伝できる時代です。ふらっとステーション・とつかでも、FacebookページやTwitterアカウントを一応用意していますし、ホームページも用意してあります。しかし、かねてからかいているとおり、「情報をこういう場所に掲載する習慣」が誰にもないため、何も生の情報がこのような場所に配信されないのです。

だからこそ、こちらから出向いて、ITツールをちゃんと使ってもらえるような、活用できるような情報を、地域コミュニティに広めることが、自分に居心地のいいコミュニティを作るためには必要だと考えました。

わたしと地域活動 それから横浜

この機会なので書くと、わたしは横浜のことが、あまり好きではありません。

文化芸術を支援などと言っている割に増えているのは美術展示スペースだけで、そのための勉強の仕組みについてはいまいちだし、地域の情報展開は周辺市に比べて劣っている*3し、そのくせに先進都市ぶって街のことを横浜ではなくヨコハマとか書いたりするし。

それから、市域のほとんどが山と森のくせに、たまたま海に面しているというそれだけで海の街のふりをしているし、その割に海岸はないし。

しかし、結局なんだかんだ住んでいる場所がここだから、ここで活動をしている。

横浜には(というより、これはどの街でもそうかもしれませんが)このような気持ちで活動に関わっている人が少なすぎる。「横浜が好きだから横浜に関わっている」という人が多すぎる。それは、横浜の欠点を見落とす危険性があると思っています。

だからわたしは「横浜が嫌い」でも、「身の回りの場所をどうにかしたい」そう思ったときたまたま住んでいる場所が横浜だったから、横浜をなんとかする。そういう「別に横浜好きじゃないし」と言う人がいないと、変わらないのではないかと思います。

わたしと地域活動

地域活動やそれに関するイベントに関わるようになって、はや8年。

まさか自分たちがNPOとして地域活動に関わることになるとは思いませんでした。

実際の活動は来年1月中頃からとなりますし、正直理事であるわたしにもどうなるかわかってない部分は多いのですが、これで地域コミュニティを、それからITコミュニティも、変えていければ と思います。

*1:当時はスマートフォンなど割と希少なものでした

*2:というより、業務としてプログラミングをしているというだけで、東京のITコミュニティで出会うような、プログラミングそのものを楽しむような人はまったくいませんでした

*3:時々口にしているとおり、横須賀市は地域区民センターがインターネットでの活動情報公開をやっていたり、川崎市は官民連携のIT支援機関が存在する。横浜にはない