高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

理解できる内容がたとえ1割未満でも - TechOn MeetUpにいってきました #TechOn東京

昨日7月8日(月)は、渋谷のTECH PLAY渋谷で開催されたイベント、Tech-on MeetUp#7に参加してきました。

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Tech-on MeetUp#07 OpsとDevの蜜月な関係

今回のテーマはOpsとDevの蜜月な関係ということで、開発と運用に関わる各社の対応事例のお話し。

わたしはこのとおり、昔から開発系企業には関わったことがないので、少しでも実運用の空気というものを聞ければ良いな ということで参加。

DevとOpsという割とざっくりしている(らしい)テーマは、今回のような比較的大きなテーマの勉強会ではあまりとりあげられないテーマだそうですが、そのぶんわたしには比較的とっつきやすいテーマだったようです。

開発もシステム運用もろくに分からないわたしでも比較的理解できる勉強会でした。今の開発企業の動きや基本的な考え方がなんとなくでも理解できて良かったです。

内容を理解できないとしても

わたしは前述の通り、学校を卒業してから入った職場は開発系企業じゃありませんでした(それでも社内ツールや試験ツールの製作など、ちょこちょことアプリ開発の機会はありましたが)。

その職場を辞めてからはこのとおりずっとフリーランスで小規模な案件を拾ってばかりでしたので、こういった開発系の企業に関わったことは一度もありません。

なので正直、複数人で開発に当たるような中規模以上の開発現場の働き方や運用周りはまったくわかりません。

そのため今回の勉強会についても内容が分かるかどうかは分からない、むしろ理解できないことのほうが多いんじゃないかと思っていました。

ただ、この流れの速いIT業界、たとえ今後あのような現場に行くことが二度と無かったとしても、現場の雰囲気だけは掴んでおきたいと思い、ときどきこのようなIT勉強会に参加したり、技術・運用系のポッドキャスト番組を聴くようにしています。

正直理解できることが1割もなかったり、懇親会で誰とも話題があわずに孤立したりなどということも何度かありますが、それでもこのような場に懲りずに参加しているのです。

理解できる内容がたとえ1割未満でも

勉強会の話がたとえ1割しか理解できないとしても、勉強会の場に行って、未知の分野の情報を知っておく という姿勢は、今はとても重要なことだと思っています。

わたしの身の回りで、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.のイベントのことを聞いて、その上で参加しなかった人の話を聞くと、「わたしにはそんなこと分からなさそうだから」とか、「わたしにはちょっとわからなさそう」という人が多いのですが、そういう人は恐らく、自分の視界の外にも結構な数いるんだろうなあ と、イベントを企画する度に、当日が終わって結果を集計する度にそう思います。

ただ、特にITまわりの技術について、「一度勉強会にいってすんなり理解できる」ようなことはほとんどないと思っていて。わざわざ貴重な時間を割いて話を聞きにいってもその1,2割も理解できない なんてことはたぶん、ザラにある。

特にこういう業界では、「それでもいいからとにかく勉強をしてみる」という人じゃないと、伸びないんだろうなあ、ITツールを使いこなすことなどできないんだろうな などと、今回の勉強会で話を聞いていて、ふと思いました。

昔誰かが「ちょうど良いタイミングは決して来ない。やってくるチャンスはいつも自分のレベルより少し上のレベルだ」という旨のことを言っていたと思いますが、基本その通りで、自分のレベルに合った勉強ができることなんて、学校でもないかぎりそうそうないんじゃないのかな 。

とはいえそんなことばっかり言ってもはじまらないので・・・

とはいえ、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.としては、そんなひとたちの心変わりを待っていてもしかたがないわけで。

どうしたらその「ちょうど良いレベルまで動かない人」を「ちょっとレベルが高くてもやってみようという人」に変えられるのか というのを考えなくてはいけません。

企業であれば「そうでない人はサヨウナラ」でもいいのかもしれませんが、ついてこれない人は放っておくではいつか回らなくなる日が来る。

企業としてではなく、ITの技術体系そのものとして見た場合、「そうでない人はサヨウナラ」では済まないのがITなのかな と。

だからこそ、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.が目指す「ITによる地域課題の解決」ひいては「ITツールやそれを扱う人たちが正しく妥当な評価をされる地域づくり」のためには、この課題をどうにかしないといけないんだろうなあ と、思っています。

このような勉強会に「来なかった人」は

そして懇親会。いつもこの手のイベントではあっという間にピザがなくなってしまうのですが、とりあえずおなかがふくれるくらいにはピザが食べられて良かったな と(割とピザが細めに切り分けられていたのもあるかもしれません)。

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懇親会の定番はピザ?

それはそれとして、そこで話していた感じ、今のIT企業には、「やる気に溢れていて、少しでも自分の技術力を活かせること、伸ばせることを考えている(そして、場合によっては転職も考える)」という人が多いといいます。

わたしの身の回りには生まれてこの方そんな人は一人もいなかったので正直びっくりなのですが、ポッドキャストや、他の勉強会などでも色々な開発現場の話を聞いている限り、IT界隈では結構そういう人が多いらしい。

ただ、それはこういうIT勉強会が身近にあって、そういう勉強会に関わっている人がそばにいる環境だからこそ、そういう発想に至るんじゃないかなあ と思うわけで。

ではそうじゃない「ITコミュニティに一度も触れたことのない人たち」はどう思うのかな というのが、最近とても気になります。

ITコミュニティに関わらない人たち

ITコミュニティがそばになく、職場のそばで関わるような機会もないような人は、きっとたくさんいる。

とくに横浜や横須賀などだと、興味のある人はみんな東京の勉強会にいってしまい、地元でITに触れる機会も、技術者的な考え方に触れる機会もそうそうない。

その結果の一つが、先日まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.の方で公開したポッドキャストでも触れた、「パソコン関連で集まる人って、お年寄り以外にいるんですか」という話だと思っていて。

ITコミュニティに全く触れることなく過ごしてきたような人たちは、ひょっとしたらみんなそんなことを考えているし、ITコミュニティに関わっている人みたいに、「やる気に溢れている」ことも、「自分の技術力を活かせること、伸ばせることを考えている」こともないのかもしれない などとちょっと思ったりしています。

IT知識の格差≒地域格差

ITというのは、一見地域が関係ないようでいて、とても地域に依存した技術です。

技術そのものはたしかに、日本中どこでも電波と電源さえ通っていれば使えます。

しかし、技術者の気の持ちようや、それに起因する技術や技術者との接触の機会は、他以上に地域に依存する。

それは何だかんだいって、たぶんどこにいっても需要がある、まちづくり関連・地域福祉関連のコミュニティとは大きく異なる。

この、地域に強く依存するIT技術者のスキルと気持ちや、ITに関する知識量は、これからどうなっていくのだろう、と、わたしは思います。

地域の格差の「原因」を考える

コミュニティの有無や、ITツールへの触れやすさからくる地域格差は、たぶん自分たちだけではなかなか変えられない。行政なども含めて多くの人が考えないと、どうしようもないことなのかなと思います。

だからこそ、もっとこのような、コミュニティの少なさから来る地域の格差は、多くの人が認識し、その上でどうするか考えないといけないのかなあ などと思います。

コミュニティに関わることだからそう簡単にどうにかできるとは思えないけれど、地域格差を少しでも緩和するために、考えなくてはいけない課題なんじゃないだろうか などと思いました。