高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

OSSとNPO

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今日はこちらから。

stand.fm

先日、Twitterでこのような話しを聞きました。

www.publickey1.jp

これについては先日ココナッツテックというポッドキャストでも触れられていました。

anchor.fm

あらためて見ると企業スポンサードで資金が潤沢だった時期もあったようで、なんというか、あらためて日本では見たことのない世界だなあ と思います。

OSSNPO

ココナッツテックでこの話しを聞いていて、わたしはなんとなく地域NPOに似ているなあ と思いました。

なんだかんだそれがないとその業界・その分野は回らないけど、とはいえその分野に必要十分なお金が回らない。

事業を回すのに必要最低限なお金は回っているけれど、人件費が回ってないからなんとかなっているだけだよね?ちゃんと人件費も勘定に入れたら普通に回ってないよね?というNPOは、結構ある*1

多くはNPOの構成員が他に仕事を持っているので問題になっていないのだと思いますが、実際だからこそNPOの課題が達成できていない というところは少なくないように思っています。

専業でやるような人がいないといけない。でも専業でやるにはお金がない

うちの団体の話にはなりますが、地域へのIT利活用促進 という点だとやるべきことはとても多く、フルタイムで仕事をする片手間 みたいなやり方ではとても回らない という局面は少なくない。

実際SBCast.やSBC.オープンマイクみたいな比較的重い事業 というのは、やはりフルタイムで別の業務をしている人だと結構つらいのかなあ と*2

ただ、だからといって専業でやるにはお金が足りない。わたしもフリーランスとして仕事をしているとはいえ、量は決して多くないので、最近はかなり厳しい状態ではあります。

ただ、ここでフリーランスの事業を頑張れば良いはちょっと違うのでは?NPOでここまでちゃんと価値のあることをやっているのに、その中の自分にお金がなく生活に困るほど*3というのはやはり、おかしいのでは?NPO活動が専業にできたほうが、本来は良いのでは?なんて思うこともしばしばあります。

だから今回の、Babelの話はとても他人事とは思えない と、今回ココナッツテックで話を聞いていて思いました。

専業でOSSを仕事にするという覚悟。専業でNPOを仕事にするという覚悟。

今回のBabelの件、記事を読んでみると開発者として一人が専業で入っている というだけでなく、人を雇って開発チームもつくっているそうで。

Henry氏はさらにBabelの開発推進を示すことで、より多くのスポンサーの獲得を画策します。そのために開発チームの充実のためにJùnliàng氏、Nicolò氏、Kai氏の3人にも、まずはパートタイム的な額にあたる月額2000ドルの給与支払いを決定。

ここまでできるOSSって、すごいなと。

NPOも、そうあるべきなのではないか。

実際フルタイムでことにあたらなければいけないほど課題に満ちている分野 というのは少なくないと思っています*4

だからこそ、別の仕事をやりながら、片手間でNPOをやるのは、正直かなり限界がある。

ただ、NPOというのは補助金などもあり、事業を回すには十分なお金を手にできる機会があるものの、難しいのは中で活動する人を生活させること。もっとお金が回る仕組みは、別途必要だなあ と。

OSSと同じく企業スポンサードがNPOにとっての解なのか?というと、正直それは分からないです。

ただ何か、良い方法があるのではないか。何か地域コミュニティの人、ITコミュニティの人が合同で話す機会があれば、これに対してよい解が導き出せたりするのではないか?と思いました。

*1:というより、法律上NPOはある程度そうならざるを得ないような気もしますが

*2:もうちょっと編集で手を抜いたり、複数人で分業したりすることもできるとは思いますが、少なくとも今のまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.の体勢でそれをやるのは、フルタイム勤務をしながらだと結構しんどい

*3:実際は実家にいるのでそこまで困窮はしていないのですが

*4:SBCast.でもNPOのかたとはたくさん話をしてきましたが、人数が多いから何とかなっているものの、相当周りのサポートがないと厳しかったんだろうなと思うものは、少なくありませんでした