高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

講演会に資料は必要か

講演会に資料は必要か

最近地域関係の講演会で、せっかくプロジェクタを用意しているのに、出すのは自己紹介のスライドだけ。

以降は講演者がひたすら話す ということがあります。

周りの人たちの聞く様子などを見ていて思ったことがあったので、ちょっとこちらに書いてみます。

個人的には、必要だと思う

講演会に資料が必要か否かというと、個人的には必要だと思ってます。

実際今回のイベントをとおして見ていて思ったのは、発表資料がないと、ちゃんと話を聞こうという参加者の視点は、みんな自分の膝上に行ってしまうということ。みんな膝なり机なりでメモをとってしまい、せっかくの発表を聞いてくれない。

いや、聞いているからこそ書いているんですが、書いていることに忙しくなって、発表していることの真意まで考えて、飲み込んでくれない。今回地域イベントで話を聞いていて、それはとてももったいないなあ と思っていました。

Amazonは「PowerPointは要らない」と言ったけど・・・。

そういえばこのへんについては、Amazonが昔PowerPoint禁止令を出していました。

bunshun.jp

ただ、個人的には不特定多数の方を対象とした講演会では、これは全く当てはまらないと思っています。

AmazonPowerPointを使わないでプレゼンする場所では、相手は同僚や取引先などの、「こちらの話を真剣に聞いてくれ」て、「それについて話し合う時間がちゃんと確保されている」もの。

地域のイベントやIT勉強会などの場は、話をそこまで真剣に聞いてくれるとは限らないし、その後話し合いの十分な場が確保できるとも限らない。だからこそ、ちゃんと資料で最低限「こういう趣旨の話をします」ということを明示しておくことが、大事なのかなと。

資料を公開するということ

そしてもう一つは、その資料が持ち帰れることが、事前にわかっていること。

資料の持ち帰り可否がわかっていないと結局、参加者としては「気になるところは全部メモする(か、写真を撮る)」しかないんですよね。

ベストは印刷資料で配って、必要な部分だけ各自書き込んでもらうかもしれない。

ただ、それをすると印刷費もかかってしまうし、事前申込みが必須でないイベントなどだと資料を用意する側も大変。さらに資料に書き込む気がない人や、そもそもそこまでガッツリ聞くつもりがなかった人にはただの荷物になってしまいます。

だからこそちゃんと事前に資料公開を明示した上で話していくこと(少なくとも資料に書いてあることはメモしなくていいよ と参加者に宣言しておくこと)が重要なんだろうなあ と思いました。

事前に配れるのであれば、それもいいかも。

可能であれば、当日の式次第や案内に、資料のダウンロード方法を紹介してしまう というのもありかもしれません。最近ならPDFへの書き込みが気軽に行える環境もありますし、資料に自分の意見を直接書き込める上、荷物にもならないのでよいでしょう。もちろん参加者がそれらを扱えるリテラシーを保持していることが条件になりますが(ただ、そこまでリテラシーがない人は「あとで印刷して読んでね」でもいいような気はする)。

それに、講演会の会場って結構広いので、席によっては文字が読めなかったり、印刷資料も時がつぶれて結局読めなかったりする。そういうときズームサイズを自由に設定できたり、必要に応じて単語を調べたりできるデータがあるといいですね。

主催者側としては、登壇者から事前に発表資料を回収したり、公開フォルダを用意したりと手間が増えてしまいますが…。個人的にはそうなっていると、講演会参加者としては楽だし、話を聞くことに集中できていいなあ と思います。

自分がイベントを主催するときは、そういう資料公開の仕組みを考えておこうかなあ などと思いました。