11月10日 木曜日は、図書館総合展にいってきました。
図書館総合展の概要自体は、去年もおととしも行ってたので、そちらで。
今回の展示
今回の展示は、基本的に去年と大きな変わりはなかったような気がします。企業図書館/学内図書館向けの検索システム、RFID やカメレオンコードを用いた蔵書の一括管理システム、日本各地の大学図書館・一般図書館の取り組み紹介のパネル展示など。 図書館向けのホワイトボードや椅子、PCのディスプレイ投影システムの展示など。たしか去年もあった気がしますが、こういうのが図書館にあったら、図書館に行く機会も増えるんじゃないかなあと思いました。
あとでふらっとステーション・とつかで話していて聞きましたが、市外の図書館にはこれに近い設備がある場所もあるとか。一度そちらも覗いてみたいですね。
LLブック
そうそう。個人的に興味深かったのは、LLブックというもの。
詳細な紹介サイトは、以下のようです。
絵本なのですが、ルビの代わりにその物語の情景を示すピクトグラムが描かれています。本来知的障害児向けのものではありますが、その他の分野にも応用が効くんじゃないかなと思いました。
特にこの日は、保土ケ谷モックセンターに関して、モックを本物の携帯電話と思われて注文されてしまう件 - 保土ヶ谷モックセンター のブログなんていう記事があった直後でしたし、障害児向けでなくても、このようなアプローチは有効なのではないかな と。
今朝の保土ヶ谷モックセンターの話もそうだけど、確かに読む力がない人って多いよな。それは習慣的な話かもしれないし、語彙に関する知識がないからの可能性もある。極端に言えば学習障害の可能性だってある。
— 高見ちえたん[12/10HTML井戸端] (@TakamiChie) 2016年11月10日
ただいずれにせよ、対策しなければ困るのはこっちなんだから。笑って見てる場合ではない。
説明文を読まない理由は、いろいろあります。特にパソコン相談受付などをやっていると、文字を読まないで進んで、トラブルを起こしている という人は、結構います。
主だった理由は、上のツイートでも言及してますが、「単語が理解できないから、読み飛ばしてしまう」ということ。 子どもが文章を読むときに漢字を読み飛ばすのと同じで、読めるところだけ読んでしまうか、そもそも読まないという人は結構多い。サービスの利用規約なら「長すぎて読む気になれない」などの理由がありそうなものですが、それ以外でもほんのちょっとした理由で説明文を読み飛ばしたり、理解できてないのに先に進んでしまったりするなんていう人は、結構いるようです。
そして、それならそれで「読めない部分があった」ことを把握した上で進むのならいいんですが、実際その辺あまり気にしない人が多く、結局トラブルに巻き込まれてしまうという。
そういう人の為にも、こういうピクトグラムを組み合わせた文章は、役に立つのかな と思いました。
そのほか
その他、基本的には去年までと同じだったのですが、ちょっと気になったところは少し。
図書館職員の勉強会
北海道大学の図書館職員の自主勉強会を紹介している会があったのですが、見てみたら、ビデオ会議サービスのappear.inでの中継参加ができるようになっていたこと。
お、昨日 #図書館総合展 で話した大学の研修団体、appeer.in でリモート参加できるようになってる。やるなあ。
— 高見ちえたん[12/10HTML井戸端] (@TakamiChie) 2016年11月10日
去年までもそうでしたが、少しずつこういう風に新しい技術を使って何かしているという団体はいるんですよね。こういう場でそれを見るのは、とても楽しい。
その他大学図書館の試み
大学図書館では、学生のレポート作成講座や学習相談など、さまざまな取り組みを行っているところが増えているようです。今回パッと見た感じでは九州と埼玉の大学、それから前述の北海道大学も、結構近いかもしれません。
しかし、せっかく同じようなことをやっているのだから、もっとWebを使って連携できていればよいなと思いました。結局、今回見てきた大学の中で、デジタルな技術を使っているのは北海道大学のみでしたから。
デジタル技術で解決できる課題
今回にはじまった話ではないですが、文系大学こそ、デジタル技術を活用することで解決できる課題に満ちている と思っています。翻訳やビデオ会議サービスなど、今までものすごく手間がかかってしまったことを、短時間で済ませることができる。これについては以前、ふらっとステーション・とつかのご近所、戸塚の明治学院大学の学園祭に行ったときにも思ったことです。
だからこそもっとデジタル技術を活用して欲しいと思っているのですが、なかなか関わってくれない と言うのが、もどかしいところ。どうにかよい方法を考えたいところです。
にしても、紙資料、どうにかならないかな…
ところで、このようなイベントが終わると、大抵たくさんの紙資料が手元に残ります。特にあとで読んだり、他人と共有する必要のアル資料については、自分はスキャンしてOneNoteに保存してるのですが…。
この資料の数がとにかく多い。そして中にはホチキス留め資料も。ホチキス留め資料はスキャン時いちいちホチキスを外さないといけないし、スキャンする際はページ数が多くなるのでとにかく時間がかかる。見開きページは結合しないと意味が分からなくなってしまうし。
あと、処分も大変です。紙の資料をいつまでも残すわけにもいかないので大抵はスキャン後処分することになりますが、これも面倒くさい。かさばるし、ホチキス留め資料はスキャンするしないにかかわらずホチキスを外さなければいけないので。
いい加減、こういう紙の資料、どうにかなりませんかね。配るのは仕方ないにしても、たとえばQRコードでPDF版をダウンロードできるとか、公開サイトに全ての資料がPDFで公開されていて、参加者は自由にダウンロード可能とか、事後処理の手間が最小限で済む仕組みがあるといいのですが。
というわけで。
というわけで、ちょっと慌ただしく最終日だったり、資料の整理が面倒くさかったりと、いろいろあったイベントですが、いつも通り楽しいイベントでした。
また来年も行きたいですね。