高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

うーん。

実名でのネット活用促す 総務省「悪の温床」化防止
 まず、大きな疑問がいくつか。ひとつは、顔の見えにくいインターネットで、そういうことを推し進めるのは理論的に可能なのかと言うこと。もう一つは、なぜ実名公開にこだわるかと言うこと。

 まず後者から書くと、実名というのにどれほどの価値があるのでしょう?それは下手をすれば身の回りの人に追求されるかも… というのはあるかもしれませんが、実名なんて所詮実名、探せばいくらでも同姓同名はいますから、責任が生まれるかというと、固定ハンドル名を使っているのと同程度だと思うのです。むしろ固定ハンドル名のほうが、自分でつけた分責任がもてるとも思えます。
 それに、実名を公開するにはそれなりの危険が伴います。近所の人から見ればなりすましに使えるでしょうし、がんばれば他の個人情報だって抜き出せるかも知れません。実際お役所周りの個人情報保護も、そんなに厳しいものでもないらしいですし。韓国で実名公開をやって問題になって、結局(実名・実住所などの公開が)オプションになってしまったことからも分かります。
元々そういうことから、ハンドル名を使うということになったのでは?


 それに、前者の問題。実名公開というお題目を実現できる具体的な方法はあるのでしょうか?匿名性のあるこの世界で数少ない個人情報を知りうる人と言えば、プロバイダなどのサーバ提供者ですが、個人情報周りでそう簡単に公開してはくれないでしょう。かといってプロバイダが調べに行くというのも不可能に近い。実際は現状ですら、規約を遵守していないサイトが存在できていますしね。
あくまで「促す」だからそこまで考えないのかな?


 どちらにしても、匿名性の排除は「できない」。その上で、どうやっていくか という考え方は出来ないでしょうか?多分出来ると思うんですが。


 悪の温床…とまでは言えないですが、わたしも確かに、うなずける部分はあります。インターネットの世界なんてちょっと道を変えてみれば、すぐに危険なエリアに入れてしまう。意味はちょっと違ってきてしまうと思いますが、それが何らかの引き金になることはあるでしょうね。
インターネットの利便性をある程度損なってしまうのは残念ですが、なんというか、現実世界のようなそれなりの(物理的および、心理的な)壁があれば、それで良いんじゃないでしょうかね。それはそれで難しいのですが、匿名性の排除なんて危険なものを持ち出すよりいい結論が出ると思いますよ?