高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

地域とITコミュニティが関わる理由

6月7日(金)もっともっと交流ステーションで3Dプリンターの話をしたときに、発想次第でいろいろなものが作れることにお店の人たちが不安がってたのを思い出して、なんとなく引っかかるものを感じていました(その後、NASAでは食料をプリンターでつくることも検討されてることについても話しましたが、「そのうち自然食材を食べることが異端とされるのでは」みたいに思っていたようです)。


今回の3Dプリンタのように、未知のものが自分の分野に出てきたことを知ったとき、自分の領域が侵されるという感覚を持つ人がいる。

IT系のツールも同じで、今まで直接会っての交流しか知らなかった人にとって、FacebookTwitterなどでの交流を主に行う人たちは奇異なものに映っているのでしょう。

もっともっと交流ステーションには今まで何度も参加していますが、そういう感情を持っている人は、お店の人だけでなく、少なからずいるな と感じることはあります。

地域とITコミュニティが関わることによるメリット

ここに地域とITコミュニティが関わることによるメリットがあると思っています。

地域の人がこうやって未知のことに出会って不安がったとき、ITコミュニティの人ならば、「これはこう使うんだ」というふうに教えたり、誤解を解くために助言することが出来る。

地域の人の、ITに対する誤解や知識不足を解消することで、地域の人がITを使ってくれるようになる。そうすれば、一緒に活動できるようになるし、お互いの情報共有や交流もやりやすくなる。

地域とITコミュニティが関わらないことによるデメリット

というより、こちらのほうが大きいと思うのですが・・・。


現在、地域コミュニティにとって、ITコミュニティは「存在が認識されていない」状態。

ITコミュニティだって、自分たち仲間同士で盛り上がれるくらいの規模はあるので一見問題はないのですが、ITコミュニティの存在が世間的に認知されていないと、「何かあったとき」に面倒なことになる。


たとえば、ITコミュニティの人が好みそうな製品(キーボード付きや、ほぼノーカスタマイズのAndroid端末)が海外では結構出てるのに日本では全く出てこないことであるとか、何らかの事件があったときにITコミュニティやIT技術に不利益な結果に傾きがちであるとか、多くの人にとってITコミュニティは存在しないのと同じ扱いであるからこそ、そういう「何かあったとき」にITを駆使する人たちが割を食う展開になってしまう。

だからこそ、何かあったときに助けてもらえるように、地域と仲良くしておかないといけないのかな と。


この関係は、選挙にも似ているかな、などとも思ったりします。若い人が選挙に行かないと、自然と政治自体はそれ以外の人中心のものになる。
同じように、地域にITコミュニティの存在が認知されていないと、自然と地域やそれを中心とした社会は、それを中心としたものになってしまう。

いろいろなことが決まりつつある今

今、地域でもいろんなことが決まっている。集まる場所が増えていたり、ボランティアの仕組みなども整いつつある。
前回も書いたとおり、そんな地域コミュニティに入り込めるのは今しかないのではないかと思ったりしています。

もちろん以前にも書いたとおり、地域コミュニティはITコミュニティと活動時間・場所が異なり、関わりにくい。でも、それでも関わっておかないと多分どんどん問題が出てくるのではないかな などと思ったりします。

とはいえ、一人ではできない

とはいえ、一人ではこういうことは出来ないんですよね。誤解を解くにしても一対多では難しいし、そもそも横浜だけの、港南台タウンカフェだけでの誤解を解いたところで、たいして状況は好転しない。そういう人があちこちにたくさんいないと状況は変わらない。


そのためにも、わたしが、「地域と一緒になにかやってちゃんと生活が送れる」というモデルケースをつくらなきゃいけないんだろうなあ・・・。