高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

企画力

今日は、二年制の科の卒業研究中間発表会がありました。わたしも是非見たかったので、平常授業をちょっとさぼって(ーー;)出席しました。

半年という期間、未熟な知識。ひたすら必要になる勉強。それらを鑑みた上で何をするか決定しなければいけないのに、していない人が多い…というのが感想です。企画・計画もそれに入りますね。
同席していた先生(id:Hiekichi)もさんざん言っていましたが、企画力が足りない*1人が多い。
RPGを作ると言っておきながら、まだ方法について模索中という班もありました。最終発表は2月ですし、「頑張る」とは言ってましたがさすがに間に合わないでしょう。わたしもその時間では、フルに使ったとしてもTMemoレベルのものを作れるかどうかですからね。

まあ、これらのことなんて、一度失敗してみなければ分からないんでしょうけどね。企画なら、一度企画なしでプログラミングしてみて失敗しなきゃ分かりません。自己の能力の限界も、これまた限界まで挑戦したことがなくては分かりません。二年制学科では、とにかくその不可能を学ぶ期間すらあまりなかったわけですから。

たしかに、いままで自主制作のようなものはありました。夏休みの課題や、その他自主創作課題が出された科目も。企画書も出すという必要がありました。今から考えるとすべてはこの研究のためにあったと言っても過言ではないかもしれません。

でも、考えてみると、二年制学科にはそんな企画制作がたったの一回程度*2しかなかったわけで…。
わたしだって、「プログラミングには綿密な企画が必要」ということを体得するのに2,3年はかかったわけですから、そんなことをたったの一回の制作で体得できるわけがないのです。

だいたい、夏休みだけで作れるような小規模開発に企画なんてほとんど要らないケースが多い。わたしの場合なら、「お気に入りの色」とか、「TMemo」の初期バージョンあたりは、着想だけでやってますからね*3
改めて授業全体を俯瞰して考えると、わたしのような中級者には簡単すぎて、みんなのような初級者には足りなさすぎる。そんな授業だったな…という気がします。


以前ある先生とわたしが話しているときに言ったことですが、この学校に必要なのは、技術を教えることより、検索することを教えることだと言うこと。
実際、検索すればすぐに出てくるようなことを聞いてくる人は多かったです。で、アドバイスすると「こんなの検索で出てくるんですか」という驚きを含んだ感想が返ってくる。
検索――Google検索なんか、それだけで本が書けるほど難しいんだから、それまでプログラミングに全く触れてこなかった人たちが、あの情報の海から必要な情報を検索するというのはほぼ不可能なこと。
企画も同じで、企画書ってどんなものかどうかもよく知らない人が、作るに当たって企画書を書けと言われても、無理なんだと思います(例え形になっていなくても。メモ書きすら、メモをどうソフトにしていったらいいのか、ソフト作りの経験がない人には出来ないことなんじゃないでしょうか?)。それも「卒業研究」?それじゃ多分、みんなそれだけで卒業研究期間ほとんど終わってしまいますね。それか、そんなことも知らずに各人迷走していくか(まあ、それが今の結果なのかもしれませんが…)。

「技術なんてどこでも学べる」と思いますし、実際会社などに行くと、大学のプログラミングなんか知らない人も混ざってくるわけで、一から教えなおすことも多いと思います。ですから、ほんとうに授業でやるべきだったのは、「検索する能力」「表現する能力」「企画する能力」の3本(プラス、事務関係のこととか、プログラミングのことちょっととか)位で良かったのかもしれませんね。まあ、今更――一介の学生が言ったところで、詮ないことではありますが。

*1:まあ、面接先などで驚かれたほど、企画に関する授業はやってないんですが…。UMLの概要をさわっただけ

*2:夏休み課題制作は、二年制も三年制も、二年生でやっています。他の授業でもやってたかもしれませんけどね

*3:着想メモくらいは書きましたが、それは企画とは言いません。夏休みの課題ではそれも「企画書」と見なされていたようですが…