高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

いろいろあった一年の振り返りとこれからやること - LISTEN アドベントカレンダー 2024 サンタ Advent Calendar 2024

この話のマインドマップ

音声版はこちら

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12月21日のアドベントカレンダーの記事では、LISTENアドベントカレンダー2024サンタバージョンということで、今回いろいろあった1年の振り返りとこれからやることについてということでお話をしていこうと思います。

このアドベントカレンダーは25日間全て埋まったアドベントカレンダーでございまして、前回12月20日ウィスキーコネクトさんからバトンが渡されましたので、今回自分がバトンを受けて話をしていこうと思います。

とはいえ、本題に入る前にせっかくサンタアドベントカレンダーという名前がついていますから、サンタクロースの話でもいたしましょうか。

サンタクロースに関する小話

自分が以前ウェブで書いてホームページにも載せていたショートショートでは、サンタクロースを主軸としたお話がありました。

そのお話の中ではね、サンタクロースというのはそもそも人間ではない、精霊のような生命体です。

主人公の女の子、こちらは人間ですが、人間の子にその力を分け与えることで一時的にサンタクロースの手伝いをするというのがそのお話の内容。

そのお話の中ではサンタクロースが地域中に子どもたちにプレゼントをあげます。

ただし形のあるものではありません。 それは幸せだとか喜びだとかそういうメタファ的なもの

人間が場合によって親だったり兄弟だったりがあげるプレゼントとは全く別枠のものということで書いていました。

だからサンタクロースって信じる信じない関係なくサンタクロースは存在しますっていうのがこのお話の展開でした。

まあそもそも、サンタクロースって同じタイムゾーンで生活する子ども全員に1時間以内にプレゼントを配らなきゃいけないっていうわけで、いくら分担したといっても限界があります。 都合上移動速度はマッハ1を超えるとも聞きます。

なのにソニックブームすら発生しないっていう特殊な移動技術を持っている。 そんなものが人間なわけそもそもないんですよ。

そして人間界に存在するようなモノを持ち運ぶっていうのも考えづらいと思うんですよね。

ということはサンタクロースってそもそもモノをプレゼントするサンタクロースとは別枠の存在にいるということが今回の結論だったわけでございます。

その話を書いたしばらく後々にRPGツクール製のゲームかなんかで現職のサンタクロースがケガをしてしまってサンタクロースの代わりをやることになったサンタクロース一族の少女が、様々なワープ手段を駆使して人々にプレゼントを渡すなんていうゲームをやった記憶があるんですけどもご存知の方いらっしゃいませんかね。

以前その話をゲームのハナシをする会というイベントで話をしたらなんかさらっと流されてしまって非常に寂しかったのでご存知の方はコメントいただけるとありがたいです。

はい、そんな感じで本題に移りたいと思います。

NPO法人 まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.の活動内容

私はまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.というNPOの理事をやっています。

SIDE BEACH CITY.というのはIT利活用支援というものを中心に据えて活動を行うNPO法人です。

他にも地域活動支援とか中間支援とか合計3本の柱を掲げて活動しています。

早い話がその3つの柱のうちどこかしらに被るような活動をする人たちみんな集まれ的なね。

そういうのことをやっているのが自分たちのまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.です。

NPO法人の基本的な定義と誤解

ではまずNPO法人ってそもそもなんなのよって話をしようと思いますが、こちらは特定非営利活動法人と訳される団体です。

その中で特に特定をしてこの活動をしますと宣言をする。

だから集まりましたっていう団体に特別に特定非営利活動法人として法人格を持たせましょうとしたのがNPO法人

時々ニュースにNPO法人の何々が事件を起こしましたとか言われることもあってね。

そのせいでNPO法人自体を訝しがるというかそんな感覚を持ってらっしゃる方もいると思いますが、そもそも法人格なのでね、株式会社を憎んでいますとか言うような人がいないのと一緒で、NPO法人って憎む対象でも訝しがる対象でもないんですよ。

そちらの話について詳しくはね、SBCast. Ch2といううちのNPOがやってる番組で理事長の山口がそんな話してますので、その辺なんか聞いていただけるといいかと思います。

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実際のところ地域の活動とか様々なITの活動において

  • 企業体でやるのちょっとつらいな
  • 企業に定義できないような活動をしたいな
  • 企業間でいろいろ連携取りながらやりたいな

みたいなものは、法人格をとして別に持つところ、その候補としてNPO法人が候補に上がるなというところはあります。

身近なところだとIT系の資格試験の運営がNPOだったり、その他だと子育て支援施設とかそういうような団体、公共っぽく見えるけど実は運営がNPOですなんてそんなところもあったりします。

その他にもね地域活動をやってらっしゃる方は別にNPO法人に限った話ではなくて、例えば一般社団法人だったり株式会社なんかもあります

実際株主がそれでいいよっていう納得できるのであれば株式会社でも普通に地域活動ができます。

横浜のそばだと港南台タウンカフェというコミュニティカフェをやっている株式会社イータウンさんなんかありますね。

e-etown.com

以前SBCast.で取材をしたところでCROSS HARBORっていう新潟の拠点を運営するまちづくりにいがた北さんとか。

sbc.yokohama

子育て関係ということで地域活動とはちょっとまた違いますが府中で活動されているKotocafeというカフェを運営している株式会社en familleさんなんかも株式会社ですね。

sbc.yokohama

NPO法人の特典と義務

法人格にもいろいろありますが、とりあえずNPO法人っていうのは**認可してもらわなければいけないっていう法人格でもありますので、ちょっと特殊なところでもあります。

うちは一応横浜に認可していただいていますし、横浜市の市民センターに行くとSIDE BEACH CITY.の会員名簿なども見られます*1

あとは理事は基本住所公開されています*2

自分が会話をするときに住所隠さないような、これ番地わかるだろレベルの話とか平気でしてるのはそれが理由です。 基本的に市民センターにいたらだいたいみんなわかるからですね。

だからそんな感じで半分法人みたいなそんな不思議な存在なのがNPO

だからこそNPO法人になりたくないっていう人もいらっしゃるんですけどね。

収入とNPO

あとはもう一つね、なんか誤解されがちなところとしてNPOって非営利活動法人と訳されていますが、NPOってそもそもお金稼いでもいいんですよ。

営利でなければいいんです。 社員に分配しなければいいんです。

例えばだから社員になってます、お給料ですって配っちゃいけないよっていう話で、別に雇った事務員にお金を払う分には全然問題はないです。

ただやっぱりそこはお金を稼がなければいけない株式会社とお金を稼がなくてもいいけど稼いでもいいよっていうようなNPOって天と地の差があるんですよね。

経済活動が必須ではないことのデメリット

お金が回らないということはどういうことかっていうと、改善のベクトルで行動が生まれないっていうことでもあって。

例えば何かすごく非効率的な行動があったとしてもそれが是正されない

何かすごく良いものを揃えなければいけないとしてもそれが高いなら買えないネーしょうがないネーで終わっちゃったりね。

そんな感じで企業努力っていうのはするかもしれませんがしなくても潰れるわけじゃないんでしないんですよ。株式会社はそれで潰れるんですが。

だからそういう必死さっていう面では全然違うっていう感じです。

そうなると本当に意思としては変わってくる。

変われないまま進んでいるとか「しょうがないよね無償の活動なんだから」とかで甘えが生まれてしまう

そういうところが非常に厄介なところでもあるなあっていうふうに思います。

NPOはこのままでいいのかっていうとどうなのかなっていうふうに思いますけどね。

NPOの特典

そんなNPOですが特典もしっかりあります。

例えばNPO法人向けの支援っていうようなところをやってらっしゃる企業さんはありますし、ITツールとか割引で売られていたり無償対応だったりするパターンもありましたね。

こちらTECH SOUPなんかも見ていただければいいと思うんですけれども、うちはMicrosoft 365 Nonprofitっていうものを使っています。

www.microsoft.com

こちらは他の会社の法人なんかだと普通に月額いくらかかるレベルのサービスを無償で扱うことができますよっていうような仕組みです。

そんなわけで特典は結構あったりして、その分いろいろ義務はあるんですけどね。

そんな感じで直接儲かったりはするわけではありませんけれども、それでもいろいろ支援があるよっていうものがNPOだったりします。

SIDE BEACH CITY.が取り組む3つの柱

自分たちがやりたいのっていう話をちょっとしますと、SIDE BEACH CITY.はITの利活用支援、地域活動支援、中間支援という3つの柱で動いている団体です。

自分は主にIT利活用支援を担当して動いています。

中間支援っていうのは分かりづらい表現ではありますが、要するに支援する人を支援するっていうような感じですかね。

例えば他のNPOこういうことやりたいんだよね、でもこの技術ないんだっていう人がいたら、じゃあ一緒にやりましょうかって手伝いするみたいにね。

この辺は本当に定義が怪しいところではありますけれども、インターネットで何か配信したいんです、でも方法がわからないんです、人が足りないんですとかだったら、こちらがいろいろお手伝いをしたりとか、スタッフやったりとかいうようなこともします。

そのために必要なアプリも制作したりはしています。

こちらはCastBackgroundというアプリがありますので、詳しくはGitHubなんか見ていただければ嬉しいなというふうに思うんですけれども。

github.com

こんなことをやっているのがSIDE BEACH CITY.です。

といっても、そういう活動ができるのはだいたい自分しかいないので、ITの活動なんかはほぼ全部自分がやっているという感じになっています。

非常に危なっかしいですよね。

企業においては属人性は悪だっていうところもあって、基本的に属人性はなくしましょうって言われてはいますが、こちらは属人性の塊ですからね。

NPO法人オープンソースの類似性

ただ、例えばテクノロジーの枠に照らし合わせてみるのであれば、オープンソースプロダクトってあるんですよね。

オープンソース

基本的にソースコード、設計図のようなものですが、こちらをオープンにしてみんなが自由にいじれるようにしましょう

そんなところからビジネスを回していきましょうみたいなね。

そんなものがいくつかあります。

こういうオープンソースのプロダクトって当然設計図を完全に公開しているので、それ自体がビジネスになるかというと微妙ですよね。

販売することはできない。 だってコピーしようと思えばいくらでもコピーできちゃいますから、これ売ってますっていう側からコピー品作って使えばいいんですよね。

無料で使えます。

だから安全に運用するためのサポートを提供しますよ、お金いただきますとか、困ったときにお助けできるようなソフトウェアをセットで提供しますよ、お金いただきますとか。

そういういろいろ付加価値をつけてビジネスにしようという試みが行われていて、なんだかんだ言って結果ビジネスとして大成しているっていうものは結構あったりします。

そんな感じで実際に大成しているプロジェクトって結構いっぱいありますし、その中にはスポンサーがついていて、その中でエンジニアがお金をもらって、生活の一環としてメーテナンスをしているなんていうプロジェクトもあります。

だからなんと言うんでしょうか、NPOってすごくオープンソースソフトウェア的だと思うんですよね。

  • 基本的に内緒にするようなことはあんまりしない*3
  • 公にある程度役に立つようなこともしたりする*4
  • でもその活動自体にお金があんまり発生しない。

だからこそ本当はNPOはそこを目指した方がいいのかななんてのも思ったりはします。

まあそうは言っても、そう考えているNPOの職員がいない、そこまでできるNPOの職員がいないっていうね、二つの問題であんまり進んでいない状況ではあります。

ただオープンソースはエンジニアの生き方の一つであるべきだみたいなことをおっしゃっているオープンソースソフトウェアのメンテナーの方もいらっしゃいます

www.publickey1.jp

それであるのと同時に地域のNPOもそういうような生活をする人の一つの選択肢であっても良いのではないのかななんて個人的には思います。

この辺りについてはね、本当に正直実現されるのがずっと先の話になってしまうかも、自分の目が黒いうちには無理かもしれないというような気はしますけれども、そのうちいつかはそのようにNPOが変遷していく必要があるのではないかなと思ったりはします。

若い世代のNPOへの参加の必要性

そうは言ってもねNPOって法人格はやっぱり、結局仕事を定年退職で辞めて年金で暮らしていらっしゃる方とか、旦那さんの稼ぎで十分稼げてて、自分は多少収入が不安定になろうが大丈夫とか、そんな人がやっているっていうところがやっぱり多い。

そういう状況じゃこの状況変わりっこないよねっていうのは正直思っています。

というわけで若い人の力が必要なところが多いんじゃないのかなと思います。

若いって言ってもね、10代とか20代とかじゃないんですよ。NPOにおいては40代50代も普通に若手に入ります。定年してなければ多分若手って言っていいんじゃないのかなっていう。

そんな人がなんだかんだ地味に地域を支えているケースって結構多い。

地域の街を整備していたり、交流の拠点を作っていたり、子育てしやすい場を提供していたり。

だから結局デジタルなことを一切やらないアナログな世界になっちゃったりする、そんな人が結構いたりします。

でもそれじゃ状況変わんないよね。

そのためにも、うちみたいな若めのNPOが地域で幅を利かせていかなければいけないんじゃないかな なんて思いながら活動をしています。

そんなことしないで普通に稼げばいいじゃんと言われるかもしれないけれど

そんなことしないで普通に稼げばいいじゃんっていう気もしますけどね。

ただ、結局自分はどこかしらで地域を見てしまう。

ああ、何とかしてやらなきゃダメだなって思って、結局ここに戻ってきちゃうだろう。

そう思った結果結局ここにいる。

一人一人の負担って今のところ多いわけではありますが、人数が増えれば増えるほど減るものだと思うので、ぜひNPO法人とかSIDE BEACH CITY.みたいなところとか、そういうところに興味持っていただけるといいなーなんて思います。

ちょうど12月は寄付月間というところでもあるようですし。

giving12.jp

ここで言う寄付って、行動の寄付、すなわちボランティア的なところになるんでしょうか、そういうのも入るというので、入っていただければ気になるところは見ていただければいいなーって思います。

プログラミングと地域の未来

これからやることの話もちょっといたしましょう。

私たちSIDE BEACH CITY.はSBCast.とかSBC.オープンマイクとの配信を行ったり、IT利活用、プログラミングの授業なんかもやっています。

現在は高齢者施設でのプログラミングの授業なんかもやっています。

ほんとこういうのって年齢関係ないんだよねって思います。

自分も知ってる限りで80代のプログラマーの方とかって何人かいらっしゃる

それこそ、ここ最近テレビにも出てる若宮正子さんっていう方もいらっしゃいますね。

あの方は本当にいろんなところで活動されてますが、そこまでいかないっていう人だっていっぱいいます。

本当に年齢関係なくプログラミングやる人とか、ITを使ってなんかやってらっしゃる方っているなっていうのをすごく感じるところではあります。

ITに関わる人がのびのびと生活できる環境を

だからそういうような人にもきっかけを提供できるようなことをやれればいいなと思いますし、そういうような人がのびのびと生活できる環境も作りたいなとに思います。

特に今、プログラミングの授業なんかも小中学校では行われていますし、実際自分も中学で授業をやることもあるんですが、先生がいないから何もできないよっていうようなことも結構あるらしいんですよね。

自分の担当した学校も表現未来デザイン科という取り組みで、地域の人に普段学ばないことを学びましょうっていうテーマでやってるんですが、普段学ばないことにプログラミングが入ってる時点でおかしいって思うんです。

だって必修科目でしょっていう。

だからこそやっぱりそこの環境を変えていかなきゃいけないな と。

本来石投げれば当たるぐらいにプログラマーっているはずなので、地域で普通にそういう人に会えるようになってほしいな。

そのためにはじゃあプログラマーと話が合わないねって、すごくプログラマーが居づらいねって思うような環境になっちゃいけないよねと思いますし、そういうふうに地域を変えていくっていうのも考えていかなければいけません。

そうやっていろいろ考えていくと、結局そういうことを専任規模でやらなければいけないな、というところも増えてきたりするところはあります。

プログラマにいてもいいと思われる場所

自分が目指しているのはやっぱりプログラマーにも地域にいてもいいやって思ってくれる場所。

そしてITに関わるすべての人モノに適切な評価が下る環境を作ることではあります。

現状ではね、残念ながらそういうものあまりありません。

もうもはやNintendo Switch持ってる人なんて世間にいっぱいいるよってなった今でも、地域を覗いてみるとSwitch持ってて使えるよなんて大人ほとんどいないとか。

未だにゲームって言ったら憎んでいるとかいう人だって普通にいたりします。

だからこそやっぱり変えていかないと、地域にそういうプログラマーとかゲーマーとかいわゆるITのパワーユーザーとかそういう人が居やすい場所にはならないんじゃないかなって思うんですよね。

そこを変えていきたい。

そういう人が居やすい場所にしていきたいと自分は思っています。

T技術者と地域社会の関係性

あなたたちは地域で、私たちは都会で暮らしましょう。お互い関わり合いにならないようにしましょうなんて残念ながら言える状況ではないと思います。

都会だって普通に地域はありますし、何らかのきっかけで地域に関わらざるを得ないってことはあると思います。

子どもが生まれたらお年寄りになったらケガをしたら、そういう色んなタイミングで地域に関わらなきゃいけない関わった方が断然楽になる

そんな時はあると思います。

そんな時に歩み寄れる、関われる地域にするためにも、IT技術者が、ITのパワーユーザーが、地域の人たちがお互いに歩み寄るっていう必要があるんじゃないのかなと最近は思っています。

そのための手助けとか、条件作りとか、情報発信とか、そういうようなことを自分たちがやっていければ、来年もやっていければいいなというふうに自分たちは思っています。

やっぱりどんどん色んな人を増やしつつ、なるべく色んなところで活動する

そんなことをやっていきたいなというのが私たちまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.及び私の思いでございます。

というところで、まあ色々と話が長々となってしまいましたが、このぐらいで今回の話を終わりにしていきたいと思います。

明日、12月22日、日曜日は、エポナさんがLISTENビギナーのテンパりを晒すということでお話をいただけるということでございます。

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そちらの方なんかも、見ていただければと思います。

*1:初期メンバー+アルファなので全員は載ってなかったと思いますが

*2:まあ私だけ本名じゃないので気付きにくいですが、逆に本名で活動してる人を一覧から除外すればそれが私なわけで

*3:もちろん法人格ですからね、内緒にしようと思えば何しようが構わないんですけども

*4:まあ市に認可されるわけですから