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12月12日のアドベントカレンダーの記事は、生成AI 2024-2025 🤖 Advent Calendar 2024の記事として、AIを「難しい」と感じる人へのお話をしたいと思います。
AI活用の現状
先にも書いたとおり、わたしたちまちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.では、情報の整理やインタビューの下調べなどに積極的にAIを使用しています。
AIには、間違ったことを平然と述べる、いわゆるハルシネーションの問題があります。
しかし、自分が発言した内容の整理やインタビュー内容の整理にAIを使用する場合には、その問題が大きな障害になることは少ないと考えています。
情報調査においても、以下のようなAIを活用することで信頼性を補強できます。
- 発言の根拠となるウェブサイトを提示する「Perplexity」などを使用する。
- 提示された情報をもとに裏付けを行う。
AIにはハルシネーションの問題がありますが、それに対抗する手段も存在するのが現状ではないか と思っています。
地域活動でのAI活用
地域の場でわたしたちの団体がAIを活用していると説明すると、以下のような反応がよくあります。
- 「難しい」と感じるという声
- 「私たちも勉強しなくては」という意見
先日のSBC.オープンマイクでも、AIの活用事例としてわたしたちの活動内容を紹介した際、ゲストから「自分たちも勉強しなければ」との声がありました。
しかし、そのたびに思うのは「何を勉強するのか」ということです。
AIに投げかける言葉を勉強するの?AIが作られている理屈を勉強するの?AIに何ができて何ができないのかといった手法を勉強するの?と。
AIを使うのに必要なもの
結局、AIを利用するのに必要なものは「母国語」だけだと思っています。
このブログの読者の場合だと多くは日本語だと思いますが、英語やヒンディー語の方が得意であればそれで構いません。
とにかく母国語で今自分が困っていること、したいことというのを説明できるのであれば、それで十分なのかなと思っています。
もちろんAIが理解しやすい語彙とか、AIが理解しづらい語彙とか、そういうものはありますので、AIが理解しやすい語彙を選ぶ工夫が必要な場合はあります。
ただそんなものは使ってからじゃないと分かりっこないんです。なぜなら人それぞれにAIの使いかたというのは違うから。
いわゆるプロンプトエンジニアリング的なことも必須ではない
AIを使う際、AIに「あなたは何々です」というような役割を与えるといいということはよく聞きます。
ただ個人的にはそこまでしないと精度が上がらないという経験をしたことはないですし、それをしなくて困ったということもありません。
いわゆるプロンプトエンジニアリングなどと言われるものかと思いますが、そのようなものについても必要かどうかは質問内容や環境によって変わるのではないかなと思います。
課題への向き合い方
SIDE BEACH CITY.のブログコラムの方でも書いた通り、何よりもやはり慣れることです。
勉強する機会があればそれもいいかもしれませんが、無理に勉強すると言うことはないのかなと。
もちろんハルシネーションが怖いなとか、ハルシネーションをうまく制御する知識を持っていないなとか、そういうようなことはあるかもしれませんが、これもまた出会ってみないと分からない。
ITの根本姿勢
また、ITの活用機会は多くの場合、「面倒くさがり」の精神を起点として生まれると思っています。
現在のやり方に比べて近道を提供するのがITであり、遠回りしても結果を得られることがほとんど。
だからこそ、AIを使いこなすためには、次の意識が大切なのではないかと思います。
- まずは自分で試してみること
- 面倒くさがることを恐れないこと
学ぶ前にまずは始めてみる
具体的な事柄が思いついていない段階で「勉強する」と宣言するのは、逆に今は勉強できるタイミングではない=今はその技術に触ることができないと思考を止めてしまう危険がある と最近思います。
ことITについては、知識がないうちは「勉強」という言葉を避け、実践を重視するくらいでもいいのではないかな と。
それでもどうしても不安があるというのであれば、オンラインやオフラインで異分野の人と交流するところからはじめるのもいいのではないでしょうか。
そんなところから自然とAIを触るための度胸と言いますか、気持ちが整うのではないのかなと自分は思います。