高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

地域を好きになるということ

SBCast.やSBC.オープンマイクなどで最近、地域に関わる機会が多くなりました。

いや、地域に関わること自体は昔からもちろん多かったわけですが、ここ最近地域のことが好きというゲストの方をお招きしたり、SIDE BEACH CITY.内部で横浜愛溢れる話しを聞く機会が多くなったので、特に という感じでしょうか。

正直自分には、地域を好きだ という気持ちがよくわからなかったりします。

確かに横浜に知り合いが多くなって、居心地が良いと感じる空間は増えたけど、それはほかの人たちがいう地域を好きというのとは違うよね という気がします。

そして、どちらかというと横浜という地域にはそれほどいい思いを持っていないところもあり。

わずかながらの好きな感情を上回る嫌いがあるというのが個人的な感情。

横浜に対する個人的な感情

わたしが横浜のことを利点 と思っていたり、好きと思っていたりするところというと

  • (周辺の街と違って)山の上にもお構いなしに家がある節操のなさ
  • 都会過ぎず、田舎過ぎない街。なんだかんだいって東京にアクセスがそこそこしやすい

個人的には山の上に当たり前のように街があり、谷を越えて向こう側にも当たり前のように街がある という奇妙な感じは、まあまあ好きだったりします。

良くも悪くも節操がない感じ。街の一角に当たり前のように畑があったり、坂道の途中にあり、二階や三階に玄関があるというのが特に珍しくない。

この感じは個人的には結構好きだな と。

また、なんだかんだいって東京に近く、Amazonやヨドバシドットコムの商品も遅延なく届く。どうしても実物を見たいものがあっても、東京に行こうと思えばいける。

でもその割には東京ほど混雑しておらず、多少移動してもそんなに人が多いところにいくことがない。ほどよく都会でほどよく田舎 という感じ。

ただ、それを補ってあまりある問題も

ただ、それを補ってあまりあるほど、嫌いなところも多い

  • (特に横浜駅周辺の)バス路線のカオスさ
  • 行政機関のアナログさ(まあこれはどこの街でもそれほど変わらず、デジタル化されているところが珍しいくらいだとは思いますが)
  • ときどきイベントは開かれているものの、ほとんどがベイエリア中心であり、郊外在住の自分にはあまり魅力を感じられない
  • IT勉強会があんまりない(といっても、2020年初頭頃には、2000年代に比べればややマシにはなっていましたが)

また、特に最近は、神戸の078Kobeや福岡の明星和楽、北海道のNoMapsや沖縄のLEAP DAYなど数多くの都市型フェスティバルを見て、「なぜこのようなイベントが横浜にないのか」と思ったのもあります。

横浜でも街のことを考え、行動する団体は少なくない。でも、その人たちが見ているのは横浜だけであり、市外・県外の活動にはまったく触れられていない。

なんとも言えないものの「なんか内向き」という感じ。

ここ最近はそのような気味の悪さを横浜のコミュニティに感じています。

まあ、この辺についてはむしろ都市型フェスティバルをやっている自治体の方が特殊なんだろうとは思います。

課題がないフリをしているけれど、実は課題に満ちあふれている横浜

東京のそばにあるから、なんだかんだ過疎にはならない という、そのような驕りがなんとなく横浜にはある気がする。

口では人口減少を語っていても、スマートシティを語っていても、本当の意味で変わる気はない。そのような感触を最近横浜には感じています。

リモートワークも増え、東京の周辺に住むということの価値が昔に比べればやや薄まってきた昨今。

そのような状態になって、それでも横浜は人に選ばれる街になるのか?選ばれる街になる努力を怠っていないのか?

そのような思いもあり、自分はあまり横浜が好きになれずにいます。

地域を好きな人と関わる

そんな自分でも、横浜でコミュニティに関わっていると、地域を好きな人と関わらざるを得ない。

とくにSIDE BEACH CITY.のような「横浜を既に好きな人たち」に囲まれている場所にいる以上は、毎週のようにそのような「横浜を好きな人」と話をしたり、その投稿を見たりするわけで。

わかってはいてもときどき奇妙な気持ちになります。

そういう人はなんとなく「わたしは横浜が好き!あなたも横浜が好きだよね?」という空気感を醸し出していて、なんとなく横浜が好きでない人に近寄りがたい雰囲気を感じます。

じぶんはいい加減気にしていてもしょうがないので慣れてしまいましたが、そのような「横浜のことは好きだよね」という空気感が横浜での活動を支援する一部コミュニティに渦巻いている。そこも横浜の嫌いな部分の一つ。

横浜がこれ以上自分にとって嫌いな街にならないようにするために

横浜は、わたしにとっても5歳からずっと住んでいる街で、だからこそ好きな要素が全くないわけじゃない。

でも、嫌いな要素にこれ以上増えて欲しくない。これがまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.という、横浜のNPOに関わる、自分の理由だったりします。

そして、リモートワーク前提の企業が増え、横浜の魅力が今までに比べると薄れていくであろう未来、嫌いな街になる要素を少しでも減らす、このような取り組みが、今横浜には必要なんじゃないだろうか?

今まで地域を好きという言葉になんとなくピンときていなかった自分が、この活動を機に地域を好きになれるのであれば、そうしたい というのが、最近のわたしの思いです。