高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

オンライン生活におけるつながりの重要性

f:id:TakamiChie:20210916094330p:plain 今日はこちらより

stand.fm

先日Twitterでこんなレポートが話題に上がりました。

www.itmedia.co.jp

原文はもちろん読めないので他の方が話題にしていることから知っただけですが、リモートワークを続けることによって、次のような影響があったとのこと。

  • コミュニケーションがサイロ化する
  • 薄いつながりが失われる
  • 摂取される情報の多様性が減る

これについては先日のDevRel/Radioでも話題にされており、だからこそ外部コミュニティの存在が重要視されている という話しも出ていました。

わたしは企業内のコミュニケーションの様子を知ることはできませんが、最近コミュニティの様子を見ていると、この内容にも納得できるところはあります。

また違う形の分断

オフラインのイベントがほぼなくなった今、ほとんどのイベントがオンラインになった。

告知手段もほとんどがconnpassやPeatixに集中し、それを見ていればだいたいどこでなにがあるかが把握できるようになってきた。

ただ、そんな今になって、また違う形の分断が生じてきたような気がしています。

コミュニケーションツールの分断

それはひとつは、コミュニケーションツールの分断。

あるコミュニティはDiscordで対話を行ない、またあるコミュニティは、Slackで対話を行なう。Facebookグループで対話を行なうコミュニティも、少なくない。

声での対話にも、clubhouseを使う人もいれば、Twitter Spacesを使う人もいる。それからmocriや、stand.fm、ラジオトークなどを使っている人だっている。

しかし、それらのツールを横断して、様々なコミュニティに顔を出す人は、見かけない。

そうして分断が生まれているなあ というのを最近感じます。

「お隣のコミュニティ」という概念の消失

そして、お隣同士のコミュニティに顔を出す なんてことも少なくなった。

あるコミュニティに関わっている人が、それに近い活動をやっている別のコミュニティに顔を出す なんてこともかなり減ったようには思います。

こういうことは昔から少なかったといえば少なかったのですが、例えばおなじMicrosoftセミナールームを使っているコミュニティ同士*1でコミュニティの存在を知ることができたし、まれに先にイベントが終わった団体が隣の団体のイベントに合流する なんてこともあった。

その他でも、たまたまおなじ会場を使っている団体同士が、会場の案内板や、エントランスでおたがいの存在を知る なんてことは少なくなかった。

ただ、そういう物理的な位置によっておたがいのコミュニティの存在を知る なんていうことは、たしかになくなった。

物理的な出会いに依存しすぎていた

そう考えると今まではどれだけ物理的な出会いに依存しすぎていたのか というのは思います。

特に関東において、ITコミュニティと地域コミュニティは違う場所で活動していることが多い。そのため、会場でたまたま出会うということがなく、つながりが生まれない。

東京以外などだとおなじスペースを共有していることもあるため、地域とITコミュニティのつながりがぼちぼちあるんだなあ と、以前Androidの会支部の活動を聞いていて思ったことを思い出します。

そろそろ物理的な出会いだけに頼らないつながりも

しかし、イベントがオンラインになって、物理的な出会いがなくなった今、そろそろ物理的な出会いだけに依存しないコミュニティのつながり方も必要なのではないか。

とくにITコミュニティなどは、オフラインでつながりのあったコミュニティ以外に、あまり移動している人がいないような感覚がある。

DevRel Meetupでみかけるような人を、みんなのPython勉強会や、最近多いIT系もくもく会などで見かけることがない。

外部とのコミュニケーションが重要だと、いっておきながら。

もっと本気の越境を

地域コミュニティたまに「越境」という言葉を聞きます。

これは、自分の守備範囲外のコミュニティのイベントに参加してみる というような意味合いでよく使われている言葉です。

とくにITコミュニティには、意識して越境する人が必要なのではないか?と、最近思います。

合わないイベントかもしれないし、時間を無駄にしてしまうかもしれない。

でも越境をして、いつもとは違うコミュニティで、いつもとは違う考えに触れてみる。

とくに今は、今まで以上にそれを意識してやらないといけないのではないか?と思います。

そのために自分にできること

そのためにわたしができることはなんだろう?

個人的には、そのようなイベントの情報をなるべく沢山話すことと、なるべくコミュニティのキーになっている人にその話をすることかなと思っています。

たとえばSBCast.で様々なコミュニティで活動をする型のお話しを伺うこともそうですし、SBC.オープンマイクでさらにそれらを深掘りすることもそう。

また最近はstand.fmで毎週金曜日に行なっているような毎週のイベント予定紹介や、ラジオトークでほぼ毎日やっているイベント参加の思い出話。

そのような「自分はどこにいけばいいか」「行き先に迷ったときに誰に聞けば良さそうか」というのがわかる情報をなるべく沢山発信していくこと。

去年はPeatix Japanが、Peapod生配信というYouTube番組で様々な活動を紹介しており、それがヒントにもなったのですが、そのようなものがない今の羅針盤のような情報源が、必要なんだろうなあ と、思っています。

なによりそれは自分のために。自分が参加するイベントに知り合いが参加する機会が増えるように、コミュニティ間の情報の流れがより円滑になるように。

まずはここくらいからやっていかないといけないなあ と思っている次第です。

*1:Microsoftセミナールームを使ったイベントに参加したことがある方はご存知の通り、Microsoftセミナールームは四つあり、そのうちの二つ以上で別々のイベントが開催されている ということがままあります(そしてセミナールームのある階のエレベーターホールには案内板があり、別のコミュニティの名前をそこで知ることができます)