さて。先日のスマートフォン懇親会にて、フィーネさんからiPad2をいただきました。
周りに映ってるものは何かって?いや、知らない知らない。
とにもかくにも、これでメジャーOSを搭載したタブレット三種が揃いました。いままでタブレット教室などでiOSの話をされても勘で答えるしかなかったのですが、これで具体的な話をすることが出来るようになりました。
できればタブレット教室の貸出機にも・・・と、いいたいところですが、制限モードで制限できるもののは結構限られてますし、どうやって貸出機に転用しようかな(Jeilbreakすればマルチユーザーを可能にするアプリも使用できるとのことですが、なんかイヤだな・・・)。
iOSファーストインプレッション
で、いろいろいじってみた結果。
アカウント周りについてはあんまり好きになれないな・・・
まずはアカウント周り。他のところで行われた高齢者向けのタブレット教室でも色々障害になっていたようですが、iOSはApp Storeでのアプリダウンロードの際に逐一パスワードの入力を求められます(AndroidやWindowsタブレットでは、アプリのインストール時にアカウントのパスワードは求められない)。
App Storeを終了しない(ホームボタンを押して画面から離れない)限りはパスワードの入力を省略できるようですが、一度別のアプリを起動したり、App Storeを離れてから戻ると、たびたびパスワード入力を求められます。セキュリティ的にはその方がいいのかなとは思いますが、ちょっと多いかなー という気も。
また、はじめて有料アプリを購入したり、アカウントのパスワードを変更したいと言うときには、別途入力させられる「秘密の質問」というものを入力させられます。これ、三種類の質問と回答を用意しなければいけない上に、同じ回答は二つ以上の質問に指定出来ないと、なかなかにめんどくさい。
このへんAndroidのGoogleアカウントやWindowsのMicrosoftアカウントにはない仕組みで面倒だなあと思ってしまいました。秘密の質問は「本人の人となりを何らかの方法で入手できれば、簡単に第三者が偽装できてしまう」という問題もありますし、そもそも普段は使わない値だからすぐ忘れるし、色々問題があるのであんまり使いたくないところですが・・・。
また、このアカウント(iCloudアカウント)は、GoogleアカウントやMicroftアカウントと違い、削除ができません。間違えてアカウントをつくってしまったときはまた、面倒なことに。このへんは、天下のAppleのサービスにしては今ひとつだなあと。
キーボードの入力まわり
キーボードの入力周りは、「思っていたほどには悪くない」という感じです。予測変換もしっかりしてるし、ソフトキーボードの配列も癖がなく使いやすい。もちろん、変換辞書が端末ごとに同期できたり、ソーシャルIMEやGoogle IMEと接続できる拡張機能を自由にセットできるAndroidのIMEには負けますが、そこはWindows Phoneもそんなに変わらない。
ただひとつ気になるのは、入力キャレットを移動させる、方向キーが存在しないこと。AndroidやWindowsタブレットでは、ちゃんと左右のカーソルキーがソフトキーボードに存在し、キャレットを微調整できる(ATOKではさらに、スワイプさせることで上下にも移動できる)のに対して、iPadでは文章を長押しタップすると表示される虫眼鏡を使ってキャレットを移動させるしかない。これは、長めの文章を入力するときにはちょっとストレスです。
アプリの画面構成
もう一つ気になったのは、アプリの画面構成。
Androidって、なんだかんだ言って「なんか機能を呼び出したければアクションバーのボタンを押せ」というのがほぼ全てのアプリに共通の動作になっていて、画面が複数の部品(フラグメント)で構成される場合も、フレームワーク側で自動的にメニューが結合される。どんなときでもアクションバーを見れば大抵操作ができるようになっている。
Windowsタブレットは、「メニューは画面上下端からスワイプ」というルールがある。それ以外の部品についてはコンテンツか、検索エリアくらいしかない。なんか画面上にない機能を呼び出したいときは、大抵メニューを出せば良いということになっている(古いアプリの一部は右からスワイプして出るメニューから機能呼び出しをすることになりますが、現時点では非推奨な機能の上に、そもそもよく呼び出すような機能はここに置かないことが推奨されていたので、ここによく使うメニューが存在することはない)。
対してiPadって、そういう仕組みがない。アイコンについては設定は歯車、共有は箱のようなマークというルールがあるものの、それらのボタンがどこにあるかはアプリごとに違う。
また、AndroidやWindowsタブレットの場合、アイコンの意味が分からなかった場合は、ボタンを長押しするとボタンの使い方を示すヒント文字列がポップアップします(それぞれコントロールに付属の機能)。iOSにはこれもないみたい。
アプリを切り替えるとき、自分でも時々操作に一瞬迷うときが出てくるんですよね。「このアプリはどこをいじるんだっけ」と。だいたいの機能は上下左右の隅にあるボタンから呼び出せるのですが、とくにiPadだと画面が大きいのでぱっと画面を見回すのにもちょっと時間がかかる。
ここはもうちょっと工夫が欲しかったなー と思います。iOSのアプリ開発フレームワークにはこういうアプリメニューについてのサポートはないのかな。
で、iPhoneは?
そうそう、iPhone。いろいろ事情があってiPhone5cを購入しました。まあ、その事情はTwitterなりTwilogなりを見てもらえればいいと思う。
ストラップにはThe Microsoft ConferenceでもらったMicrosoft色溢れるストラップを使用しています。なんという反逆的なストラップなのでしょう。
iPad2はAppleの都合でSiriなどの一部機能が使えないのに対して、最新モデルであるiPhone5cではほぼ全てのiOS7機能が使えます(iPhone5sじゃないので、使えない機能もありますが)。
ひとまず、こちらのほうはまだ使い倒しているわけではないのですが、とりあえず文字入力については相変わらず、カーソルキーもないので小回りが利かない。Windows Phoneと同じくフリック入力&ケータイ入力共用なので同じ文字を二つ以上続けて入力する必要があるときは、いちいち文字送りボタンを押す必要がある。ここは結構めんどくさいので、文字入力関係はAndroidに任せ、iPhoneは閲覧専用にするのが良いのかもしれない(ケースの後ろに支えがついており、横置きができますし)。
アプリの操作についてはiPadと違って画面が狭いのもあって、そんなに操作方法に困ることはありませんが、AndroidやWindows Phoneと違ってハードウェア固定のキーが少ないので、ふと何かをしたい というときに一瞬戸惑うときはあるかな。
iOSは「順応性のある若い人」向けのデバイス?
iOS6のころからだいぶUIが変わってしまったとのことでiOS6のときはどうだったかよくわからないのですが、なににせよiOS7は、「順応性のある若い人」向けのOSじゃないかなあ などと思いました。
アプリごとに使い方を覚えて、アイコンから使い方を推測できて、アイコンが見つからなかったときは画面をぐるっと見回して探せる そんなことが出来る人じゃないとiPadを使うのは難しいかな などと思いました。
これくらい簡単だろう と思いきや、こういうのは今までのスマートフォン・タブレット教室などを見た感じ、結構難しい。
Androidであれば、OSのバージョンアップが激しくはありますが、一つの端末に絞っていうのであればそんなにバージョンアップ激しくない(一回もOSバージョンアップがない端末だってあるくらいで)。もう使ってる人についてはともかく、これから勧めるのであれば案外Androidのほうがいいのかな などと思いました。