高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

今時のケータイ事情

Twitterで最近ケータイキャリアについての文句が多くなってきたのでまとめて。


日本のスマートフォン環境では、キャリアの国内サービスのプリインストールが多くなって結構文句を言われていたりしますが、個人的には仕方がない点もあるのかな と思っていたりします。
スマートフォンって、基本的にはやはり空っぽに近いシンプルなもの。そこから自分の使いたいものを入れてカスタマイズできるのがスマートフォンの利点ですが、やっぱり今までフィーチャーフォンばっかり使っていて、そういう感覚の分からない人たち――いわゆるローリテラシーユーザーにとっては、それはやっぱりつらいもの。
そういう人たちのための導線として、キャリアの国内サービスがちゃんとある というのは、そういう人のための導線になる。だから、こういう国内サービスをプリインストールするというキャリアの考えは、非常によくわかるのです(まあ、使わないようならアンインストールすることも出来るようにしてくれれば、それに越したことはないのですが、セキュリティ的な問題もあるし難しいのかな)。
そもそも「ローリテラシーユーザーにスマートフォンなんか持たせるんじゃないよ」というのもありますが、開発規模的にスマートフォンフィーチャーフォンも両方やっていく というのは本当に難しいのかもしれません。であれば、ユーザーも増えつつあるスマートフォンにシフトせざるを得ない というのはあるのかもしれませんね。あまりおおっぴらにされることではありませんが。

じゃあ、ローリテラシーユーザーにも国内/海外の一般ユーザー向けアプリ・サービスを と言いたいところもあるかもしれませんが、それもまた難しいところかなと。
なにより、ほとんどのアプリやサービスは、PCでいろいろなアプリを使ってきて、ある程度リテラシーのある人向けのものがほとんど。そういうアプリをいきなりはじめてのユーザーに触らせるのは気が引けるのでしょう。

わたしが期待すること

わたしが期待するのは、ローリテラシーユーザーがレベルアップして、いろいろなことを出来るようになってくれればと。そしてその中からも開発者が出てきて、スマートフォンのアプリにも幅が生まれていけば良いなあと。
ケータイキャリアもスマートフォンユーザーのための講座を開いたり、導入のためのイベントをやっているようです。しかし、それはあくまでも使うためであって、スマートフォンのアプリ開発や、仕組みなど、詳しいところまでやっているわけではないと思います。
ある程度スマートフォンのパワーユーザーも、少しはローリテラシーユーザーのことを考えていかなきゃいけないのかな と。
開発環境ももっと身近に。スマートフォン上でスマートフォンのアプリケーションを作れるような環境、JAVAC#のような汎用のプログラム言語を覚えなくても容易にプログラミングが出来る環境がもっと普及することも、必要かなと思います。

もちろん、その前にもっと一般の開発者がローリテラシーユーザーのことを知らなければいけないし、ローリテラシーユーザーも開発者やパワーユーザーのことを知った方がいいと思います。そのためには、まずは交流かなと。難しいことですが。


ローリテラシーユーザー向けには、今まで通りキャリアのアプリを それだけじゃ、今までのフィーチャーフォンと何も変わらないし、iモードブラウザなどのようなセキュリティの確保された手軽な環境がなくなったぶん、むしろ劣化しているとすら言えます。そろそろ多くのユーザーが少しずつレベルアップする必要がでてきたんじゃないかなあと。
技術が進歩するならば、その分その使い手も進歩しなければいけない。スマートフォンのようにキャリアやメーカーの枠を越えて進歩できる環境があるんだから、そのぶんみんなで足をすすめても良いかな と。キャリアやメーカーの思惑を越えて。