高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

IT・地域コミュニティレポート2018年4月

さて。ここ最近IT系・地域関係多くのイベントに顔を出す機会が多くなったので、参考までに不定期で、ここ最近のコミュニティの状況まとめ記事を書いてみようと思います。

その前に 最近参加したイベントまとめ

とりあえず、ここ二ヶ月程度で参加したイベントまとめ

こうやってまとめてみると地域関係多いですね。そしてリンクがないものも多いですね。特にふらっとステーション・とつかについては自分も広報スタッフとして関わっている都合上申し訳ない気持ちになります(なかなか内部のイベントレポートや告知にまでは手が回らず…)。

IT系コミュニティイベントへの参加を再開

去年は気付いてみればほとんどIT系コミュニティイベントには行かず終いの一年でしたので、今年はなるべく参加する方針でいます。

オープンソースカンファレンスAndroid Bazaar and Conferenceなどのような大型のイベントだけでなく、Android関連やWebアプリ関連など、自分に関係してきそうなところにはなるべく。まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.の講義などもあるのでなかなか日程が合わないこともありますが。

理由は、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.自体の活動アピールももちろんありますが、最近まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.で技術系講義を行うにあたり、自分自身も技術知識を身につけていかなければいけないなあ ということ。

プログラミングは本職ではないし、本職だったこともないので、そこまで込み入った話までは理解できませんが、それでもわかる限り、今現場にはどんな技術があるのか、どんな知識が必要とされているのか は知っていければなと思ったためです(その割には技術イベントのセミナーには参加しないことが多いですが…)。

あとはなにより、一応これでもプログラミングはどちらかというと好きな人なので、やはり技術者に囲まれていた方が気は楽です。地域だとプログラミングの話はおろか、最近流行りのツールアプリやWebサービスの話すらできませんから。とくに技術者の人と話すのは、いい息抜きになります。

本題:ITコミュニティと地域コミュニティの違い

さて。このようにIT系と地域関係と、いろいろなコミュニティに参加するようになって、気付いたことについてもかいておこうかと思います。

やはり、この二つのイベントで違うのは、空気感でしょうか。

  • IT系
    • 仕事ないし、収益性のある事業を主軸に考える人が多い
    • プログラムやハードウェア・その他デバイスの話題が多い
    • アニメやゲームなど、サブカルチャーの話ができる(コミュニティごとに差があります)
    • 自分の守備範囲外の話も、聞いてくれる人が多い
  • 地域関係
    • 収益性のない活動を主軸に考える人が多い(コミュニティごとに差があります)
    • 考え方や想いなど、比較的ふわっとした話題が多い(コミュニティごとに差があります)
    • アニメやゲームなど、サブカルチャーの話ができない
    • 自分の守備範囲外(とくにIT関係)の話となると、はたと話が途切れてしまうことが多い

地域関係とひとまとめに書くのはどうかとも思いますが、ざっくり分けるとこんな感じかなと。

概ね、IT関係のコミュニティと、地域関係のコミュニティ、割と対象的なところがあるように感じています。特に自分の守備範囲外(IT系コミュニティでなら、地域の話、地域コミュニティでは、ITの話)の話題をしたときの流れは割とはっきりしていて、IT関係のコミュニティで地域の話をしても、その場なりの結論が出るのに対し、地域関係のコミュニティでITの話題を持ち出しても、さらっと流されてしまうことが多い。特に昨日のスナックおんだでは、その辺すごくさらっと流されたなあ と思いました。

もちろん、ITツールの扱いに悩みを抱えていらっしゃる方も地域関係のコミュニティにはいるので、そのような方とはそれなりにお話しできるのですが。とりあえずそこそこ満足している人とは全く…。

この違いはどこから来るんだろう?

この違いはどこから来るんだろう?というのは、日々考えています。

インターネットという、全世界から情報が行ったり来たりする世界を、常日頃から見ている人達なのかそうでないのか、違う価値観・違う趣味嗜好の人達と交流するのが当たり前なのかそうでもないのか という違いもあるのかもしれません。

ただ、オープンデータや防災・減災などといった、比較的実利的なネタを扱うイベントですら、地域関係のイベントはどうにもふわっとしたものになりがちなように感じます。扱っている話題はそれほど遠いものでないこともあるのに、なぜここまでの差が出てくるのだろう?

一つの考えですが、たとえば主に集まっているのが「理系」の人なのか「文系」の人なのか という分けなのかもしれません*1。実際にはIT系コミュニティに関わる文系の人も、地域関係のコミュニティに関わる理系の人もいるとは思うのですが、軸になっている人や団体がどっちなのかによって大まかな空気感が変わってくる というか。そのような感じはします。

実利的なネタを扱うのに、ふわっとした結論のままでイベントを終えるのはどうなのか

ただ、実利的なネタを扱うのに、ふわっとした議論だけでイベントを終えるのは果たして良いのかどうか というのは地域関係の とくに実利的なネタを主軸に持ってきたイベントに参加していて常々感じるところです。

オープンデータの活用も、防災・減災も、かなり前からいわれていることです。なのに新しい取り組みは、まだまだたいしたことが無い(特にオープンデータに関して、ここ1年で変わったことは、いくつか関連アプリとデータが増えたことくらいしかない)。

そこはまちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.がなんとかすべきことなのかもしれませんが、地域関係のコミュニティでこのような実利的な話題を聞く度に、もうちょっとなんとかならないのか というものを毎度感じています。

二つのコミュニティをもう少し近づけたい

さて。個人的には、二つのコミュニティの距離を、もう少し縮めたい。地域関係のコミュニティでも、ITの話ができるようにしたいし、地域の人とも、ITコミュニティの場で話ができたらいいな と思います。

それは、二つのコミュニティの溝を少しでも小さくしたいから。

現在、ITコミュニティなどにいる、ITツールを使いこなせる人達と、そうでない人達との間には、とても深い溝があります。それは技術的にもそうですし、文化的にも、考え方にも。多くの面で二つのコミュニティには「違い」があります。

とくに技術面においては、地域関係のコミュニティがあまりにもITツールについて関心がないせいもあり、未だに地域のコミュニティスペースの多くには無線LANすらない。また、無線LANがあったとしても活用・運用できる人がいないので、トラブルがあって使えなくなったり、品質が悪くなったりすることがままあります。

また、共同で一つのシステムを運用する場合の問題もあります。ITシステムはどうしても、相手にも最低限の理解が必要になります*2。ただ、地域関係のコミュニティには、システムはおろかWordとExcel以外のアプリが一切使えない(たとえUIがWordやExcelより単純であっても、です)方が多いため、相手に「何かしてもらう」ITシステムを導入すること自体が不可能だったりします。

常々ここに書いている通り、ITツールの使い方を地域関係コミュニティの人が知らないことによって、最終的に困るのはITツールを使いこなせる側の人なのです。

もちろん今の時点ではそれほど実害は出ていないかもしれません。ただ、ITツールやそれを使える人を正しく評価できる人の不在や、ITツールを活用できる環境の減少は、少なからずおおくの環境に影響を与えているのではないかなと思います。

だからこそ今、コミュニティの溝を少しでも小さくしたい。それは結果的に、IT技術者と地域の人々の間の溝も、縮めていくことに繋がると思います。

そのための活動のひとつとして、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.があるわけで。

今回あらためて活動をまとめてみて。

今回あらためて活動をまとめてみて、思った以上にたくさんのイベントに出たな と思いました。

また、あらためて地域関係のコミュニティとIT系コミュニティの空気感の差を感じたな と思います。この空気感の差を、少しでも緩和していけるよう、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.としても活動していければなと。

来月も、再来月以降も、まだまだイベントには積極的に参加していこうと思います。ひとまず5月19日のわんくま同盟東京勉強会とか。SBCでもPHP会議ツール全般。また、文章作成に関する講座も行う予定です。

また6月にはオープンな勉強会も実施する予定ですので、どうぞお楽しみに。

*1:わたし自身学校では理系科目も文系科目も下から数えたほうが早いくらい苦手な人だったので、この分けが正しいのかどうかわかりませんが

*2:システムそのものの理解 などではなく、とりあえずマニュアルさえ読めば画面部品を操作でき、必要事項を入力できるレベル