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高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

勉強会の主催についていろいろ

コミュニティ活動

このブログは、勉強会 Advent Calendar 2015 - Adventarの15日目の記事です。

15日目は、勉強会の主催について。今まで自分は、横浜・横須賀でいろんな勉強会――というか、IT系のコミュニティイベントをやってきました。

  • プログラマーズホリデー(スマートフォン懇親会の前身。現在実施していない)
  • スマートフォン懇親会(奇数月開催。現在休止中)
  • 日本Androidの会横須賀支部(偶数月開催。現在次回以降は検討中)
  • HTML5井戸端会議(来年以降、偶数月と奇数月では別のイベントを開催する予定)

スマートフォン懇親会と日本Androidの会横須賀支部では基本的に開発者向けの話題はしませんので、世間一般の勉強会とはちょっと違いますが、いちおう参加者によるスピーチがあったり、Ustream中継やYouTube動画公開などをしているので、勉強会 ということにします。

横浜以南で勉強会をやること

さて、今回のイベントは、基本的に横浜~横須賀でのイベントです。関東ですと勉強会と言えばほとんどが東京23区内での開催となることが多く、東京に職場があるなどの理由で気軽にホイホイ東京に行けるような人でも無い限り、なかなか気軽には参加できません。

特に休日の勉強会ならともかく、平日の勉強会とかになると、まあほぼ参加は不可能となります。自分の場合、前職も職場が横須賀でしたので、東京の平日イベントなどは参加できるわけもなく、大抵は無視するしかない状況でしたからね。

勉強会の多くない場所で「勉強会の主催をやる」ということ

ではなぜ東京以外に勉強会がないのか というのはまあ、また次の機会に書くとして(これまでにもそれらしいことは何度か書いた気がしますが)。勉強会が本来開催されていない場所で、勉強会を開く ということはどうなのか。

結論から言うと、「相当難しい」です。

よく、「2人以上いれば勉強会はできる」とか言うようですが、個人的には「そんな安易な気持ちでやるのはお勧めしない」です。ちゃんと運営負荷を最低限にする仕組みが確立できていないのであれば、勉強会自体開くべきでない。


なにが難しいのか?

ではなにが難しいのか?日本Androidの会横須賀支部あたりの経験上、難しいのは以下のようなポイントです。

  • 会場を押さえること
  • 設備を買いそろえること、使い方を覚えること
  • 告知を行うこと
  • スピーカーを集めること

個人的に難しいと思ってる順です(日本Androidの会横須賀支部の場合、会場は横須賀市産業交流プラザで固定ですし、横須賀市産業振興財団さんが後援してくださっているので、会場を押さえること自体はとても簡単)。

ただ、特に告知以下は難しいです。とくに勉強会が今まで無かった土地は、勉強会に参加した経験のある人も少ないわけで、告知の手段やスピーカー集めの方法を確立するだけでも一苦労。

参加者を探すだけならまだしも、スピーカー(セミナーイベントで、喋ってもらう人)ともなると、地元にそのネタで喋ってくれる人なんかいない なんてことも珍しくないわけで*1

告知が失敗したとき 主催者の心に残るもの

そして告知が失敗すると、当然ながら人が来ません。30人くらいの会場に、たったの2,3人*2

正直、心が折れます。日本Androidの会横須賀支部は横須賀市産業振興財団さんの後援があるので金銭的負担はないですが、場合によっては主催者のお財布にも大打撃ですね。

告知力がしっかりしていないうちは、場所を押さえるときもビクビクです。なので主催はとても心臓に悪いです。だからこそ1人でやっては絶対にいけません。もし自分の周りに「勉強会をやろう!運営も手伝うよ!」というボランティア精神に溢れた人がいないのであれば、開催を思いとどまるべきです*3。いくら小規模なイベントでも、負担は0にならないのです。

勉強会運営は辛い

勉強会主催は辛いです。今でこそ「技術勉強会は重要」だなんてネットの記事では良く書かれていますが、勉強会がそもそも開かれていない場所には、そんな記事の影響なんか全くないです。勉強会主催をやるなら、「自分は独りじゃない」なんて甘い考えはもたない方がいいです。あなたは独りです。でも、それを認めた上で、手を貸してくれそうな人の力を可能な限り借りる必要があります。それくらいの心構えでないと、勉強会過疎地で勉強会なんかできたもんじゃないです。

勉強会主催って、リスクもある

随分前ですが、こんなツイートをしていました。

勉強会運営の負担って結構あります。一人でやると、スピーカー集めとか、設備の確認とか、告知作業とか、それだけでやることが多くなりすぎて、本業に支障をきたします。さきのとおり勉強会過疎地では、「勉強会主催ってすごい」なんて感覚は無いです。いざ支障が出だしたら、守ってくれる人はいません。

勉強会主催、とくに過疎地での主催は、下手をするとリスクもあると言うことは、心に留めておいた方がいいと思います。

運営負担の低い勉強会

とはいえ、そんなに辛いばかりの運営では、気が滅入ってしまう。運営負担の低い勉強会をやる方法だってあります。まあ、そのぶん面白みも少ないかもしれませんが。

セミナーをやらない

セミナーをやらないと、それだけでかなり楽になります(スマートフォン懇親会、HTML5井戸端会議など)。すくなくとも主催が(イベント当日以外で)考えることは告知と場所の確保だけなので、相当楽です。というか、スマートフォン懇親会などはそのおかげで(日本Androidの会横須賀支部と並行でも)あれだけ長く続けられたのだと思います。ただ、告知にかけなければいけない時間は0になりませんので、告知を頑張る という人が一人か、二人くらいは欲しいですね。

もくもく会

技術勉強会ではよくある、もくもく会をメインとするのも運営負担(こちらは精神的負担か)が下がります。万が一人が少なくとも、自分たちの自習をメインにしていれば良いだけです。こういうことは技術系だからこそできることですね。パワーユーザー向けの対話の場としてのスマートフォン懇親会ではできなかったことです。


とりあえず、これらの手段であれば、運営負担を最低限にしつつ、技術勉強会を開くことができます。それでもやっぱりもっと大きなイベントを開きたい という気持ちはありますが。

早くもっとさまざまな技術勉強会が、どこでも気軽に開けるようになればいいのですが。そのためにも、技術についての知識を広め、技術勉強会が開きやすく、アンテナが強くない人にも情報が飛びやすい環境作りを行っていくしかないかな と思っています(って書くと、また誰かが「なんでそんなことをしなければいけないのかわからない。東京でやれよ」とか言うんだろうなあ)。

まとめ

勉強会というのは、確かに楽しいです。HTML5井戸端会議をはじめたのも「困ったときに相談できる知り合いが欲しい」でした。技術なんて複雑で、一人では解決できない問題なんて山ほどあります。だからこうやって知り合いを増やし、いざというときに複数人で対応出来るようにするのです。

ただ、勉強会に「参加する」ならまだしも「主催する」となると負担についても気にしなければいけません。勉強会の主催というのは結構重責です。重責のわりにはほんのわずかな権利しか与えられません。現状ネットに溢れている勉強会に関する記事は、本当に成功例ばっかりを集めているので、とくに過疎地での勉強会開催の参考にはならないと思います。過疎地で勉強会をやるには、それなりのつらさがあり、闇があります。

でも、それまでやらないと得られないものがあるのも確かです。とくに情報の更新が早いIT業界。リアルに聞ける相手がいないまま突き進むのは難しいし、情報収集力を鍛えるためにも勉強会に参加した方がいいです(個人的にも勉強会参加経験者と、参加経験の無い人との間には、知識収集力にかなりの差がある と思っています)。もし周囲を探してもなければ、残念ではありますが自分が開くしかない。


でも正直、そろそろ必要かなと思っています。勉強会過疎地で勉強会を開くことを事業化すること*4。まったく関係の無い第三者が関わり、全員になんらかのメリットを提供し、結果社会全体に良い結果を及ぼす可能性があるこんな活動を、なにもかもボランティアベースだけで推し進めてはいけない と、最近思います。

*1:横須賀支部では、結局東京や横浜から人を呼んでいます。今のところ自分の人脈から喋ってくれそうな人に個別に声をかけていますが、正直自分の人脈の範囲だけではかなり厳しい

*2:実際先ほど終わったばかりの日本Androidの会横須賀支部12月定例会では、そんな状況でした。同時開催イベントとして行っているスマートフォン入門教室の流れで7人ほど人がいましたが、内容が急に中級者向けとなるや、人が1人減り、2人減り と いう感じ

*3:仮にいたとしても、その人が忙しく、結局1人でなんでもやる羽目になる可能性だってあります。なので、可能であればスタッフが3,4人以上ほしい

*4:横浜ならまだしも、神奈川西部になると、勉強会なんて全くといっていいほど情報を聞きませんね