昨日、横浜コミュニティデザイン・ラボで行われた「デザインの時代」というイベントに行ってきました。
「デザインの時代」シリーズ、3回目となる今回は、慶應義塾大学ソーシャル・ファブリケーション・ラボの田中浩也さんをお招きし「ファブラボ」をキーワードに実施します。
デザインの時代vol.3「田中浩也さんと一緒にパーソナル・ファブリケーションを考える」
内容としてはfablabという3Dプリンターなどの設備があり、その場にいる人と議論したり共同製作が出来るスペースの紹介や、それを横浜で展開しよう という話。ちょっと当日気分が悪くあんまりしっかりお話を聞けませんでしたが、スピーカーの方みなさん楽しそうにお話をしていました。
実際、こうやっていろんな人で集まって、物理的なものを作るというのはとても楽しそう。自分もデジタルで留まるとはいえモノを作っているわけで、その辺は何となく分かる。
とはいえ、当日もつぶやきましたが、
不思議なんだよな。こうやってラボイベントに出たり、IT系勉強会出たり、地域イベント行ったり。すべて同じ世界の出来事だと思えないんだよ。なんてどれも横浜市内でやってるのに、ここまで違うんだろうね。
— 高見ちえたん (@TakamiChie) March 28, 2013
こういうラボのイベントだったり、区民センターやコミュニティカフェのイベントだったり、はたまたIT系のコミュニティイベントだったり。いろんなところに関わっていると、どれも「別世界のできごと」のように思える。みんな横浜市内にあるのに、ノウハウや考え方、文化、びっくりするほどいろんな面が違う。
fablab だとか、LODだとか、様々な情報技術で関内が盛り上がるのは良いんですが、それだけだと「関内以外に住んでいる人は全く恩恵にあずかれない」ということになってしまう(もちろん、そういうのが好きな人や興味のある人は電車を使って遠くからやってきたりするのですが。それでもイベントの情報をキャッチできなかったり、時間や交通費の問題で来られない人はいるわけで)。
ところで自分たちもこのあいだOSCでものづくり寺子屋として、Scratchワークショップを行いました。@mactkgくんこと原くんがかなり熟練していて、もはやわたしはほとんど後ろから見ているだけな状態でしたが。
こちらもたぶん、同じことが言える。こうやってワークショップを開くという形を残すことは出来たけど、OSCというかなり大きなプラットフォームの上で、明星大学という場所の上でやれただけで、Scratchに触れたくても触れられない子は多いはず(その中には、たぶんセンスがあって、もしScratchに触れたらのめり込むような子も居るでしょう)。
イベントに関われる「運」
こういうのは結局「運」なんだなあ と思います。
OSCにしろ、関内のラボイベントにしろ、「偶然」その情報を発見できて、「偶然」開催時にイベントに行く余裕があって、「偶然」開催時にそこまでいける人は、こういうイベントに触れて、いろんなことを身につけたり、楽しい思いが出来るけど、「運」が無い人は、(たとえその分野に適性があったとしても)OSCにはいけないし、ラボイベントにはいけない。結果、その方向にセンスがあっても伸びない。
こういうイベントなどの勉強・学習の役割は、そういう「運」「偶然」に関わるファクターを少しでも減らすことだと思います。UstreamやYoutube、Facebook、ブログなど、様々な方法で情報発信が出来る今、そういうファクターはどんどん小さくなってきた。けど、まだまだある。
「運」が悪くて自分のスキルや可能性を伸ばせない と言う人が一人でも減るようにイベントを開けていければ良いんだろうなあ と思った次第。
万人が関わりたいコミュニティに関われるように
結局、万人がコミュニティに関われること。いろんなジャンルの人がコミュニティに関わっていることが大事なんだろうな。
そのためにも、いろんな人に来やすいイベントを開くこと。
まあ、万人が来やすいイベントなど作れるわけがないのですが、その代替案はないといけないんだろうな と思うのです。イベントを開きやすい場所・やりやすい方法でやってるだけでは、まだまだスタートラインにすら立てていないんだろうな と。
わたしもイベントを開く側として、イベントに来たくても来られない、情報に触れたくても触れられない人のことをなるべく考えておきたいものです。