高見知英のかいはつにっし(β)

高見知英のアプリケーション開発日誌 のほか、地域活動などの活動報告ブログ。

ものごとを伝えるときのポイント

昨日金曜日、テレビでゲド戦記をやっていた。Twitterでも見ている人は多く、タイムラインを見ていると結構感想に関するポストが目立つ。
タイムラインを見ると「つまらない」とか「(話が飛び飛び過ぎて)内容がよくわからない」とかいう言葉が目立ちます。個人的には町の風景などは割とリアリティがあったし、内容としても二度目だったからか不明な点はそれほどなく、割と楽しめたと思っているのですが。

とはいえ、たしかに世界観とか、物語の背景とか説明不足な点は多かったと思います。ゲド戦記という物語は下記の通り原作がある物語なのですが、結構独特の世界観とか、法則とかがある。

ゲド戦記(6点6冊セット) (岩波少年文庫)

ゲド戦記(6点6冊セット) (岩波少年文庫)

とくに魔法というものについて、対象物のまことの名前を知らないと発動できない という点*1、これは今現在創作で知られている魔法のあり方とも大きく違うものだと思いますが、本編では大した説明がなく、終盤になってから知ってて当然のような展開になっていく。その他にも「影」の存在など、独特の概念が多いのに、彫り込みが浅くて原作を読んでない人はさっぱりというところが結構あった気がする。


あと、ちょくちょくTwitterでも出てきていましたが、「絵が惹かれない」というのもあったかな。
今回のテーマは「限りある命」という比較的重いものではあるのですが、絵やストーリーも全体的に「重い」。
これで絵やストーリーに明るいところがあったりしたらまた違ったのかもしれませんが、全編通して明るい部分がないのでストーリーを抜いても暗い。内容としては面白いものはあると思うのですが、たしかに「練られていない」感じはあるかも。なんというか「小説をそのまま(再構成せずに)アニメに変換したらこうなりました」的な感じ。というか。しかも、非可逆圧縮しすぎてて一部原型が分からない。

(ここから学ぶ、)ものごとを伝えるときのポイント

アニメに限った話ではないのですが、なににせよメッセージを伝えるには、楽しませることが重要なんだなと思う。
わたしが勉強会のプレゼンテーションをエンターテイメントだと言ってるのもそういった理由。メッセージを伝えたいのであればまず楽しんでもらうことからはじめないと、本来面と向かって話せば1分で伝わるようなことを、いろんなエッセンスをつけて楽しく興味の薄い人にも興味をもってもらえるようにして、10分で話す。そんなものがプレゼンテーション ひいては「伝えること」なんだと思います。
だから、メッセージを伝えるのならばなるべく楽しい雰囲気の中で伝えた方が良い。もちろん楽しいと言ってもいろいろあるのでしょうが、メッセージだけでは何も伝わらない。特に不特定多数の興味があるかないか分からない人たち相手にしゃべるのであれば。

*1:ゲド戦記の世界では、海や風、人などあらゆるものは「まことの名前」を使うことで相手を支配したり、制御したりする(=逆にまことの名前を知らない物事については一切の手出しができない)という基本ルールがある